ドラッグストアにある「売れ筋商品」には、ヘンなサイクルが回っているかもしれない

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「よく売れてる」ってどういうことだろう

ドラッグストアに行くと、特定の商品に、

「売れています!」とか「当社の売上1位!」

といった張り紙や看板が付けられていることがあるけど、これっていったい、どういう意味なんだろうか?

前にも書いたけど、僕が知る限り大抵のドラッグストアには、店が売りたい薬と、そうでないものがある。売りたい薬とは、粗利(販売価格ー仕入価格)が大きく、儲かるものだ。

各店舗は会社(本部)から、粗利が大きい特定の薬の売上目標が設定される。店長は、あの手この手で売らなくてはいけない。売上を達成するために手っ取り早いのは、派手な張り紙や看板を付けて、薬がお客の目にとまるようにすることだ。売りたいものをアピールするのは、利益を追求する企業としては当然の行動だから、誰も異論はないと思う。

 

ほんとに信用していいのかな

ただ、僕は、

「売れてます」

という宣伝文句には、ちょっと首をかしげたくなることがある。

あるとき、僕はバイト先の会社で、粗利の大きい薬に「当社で売れてます」という張り紙が貼られているのを見たことがあるのだけど、

「それって、店側が頑張って売っているから、一番売れているってことじゃないの?」

と思った。なぜなら、その薬は全く知名度がなく、パッケージのデザインも平凡で、店がアピールしないかぎりまずお客が手に取ることはないような代物だったからだ。ひょっとしたら、一部のドラッグストアでは、次のようなヘンなサイクルが回ってはないだろうか?

 

【ヘンなサイクル】

①店が利益の高い商品を頑張って売る

②その商品が一番売れる商品になる

③その商品を「一番売れている」と宣伝する

④お客が「一番売れているから効くんだろう」と思って買ってくれる

⑤その商品がますます売れる

⑥「③」に戻る

⑦店が儲かる

 

考え過ぎだろうか。でも、過去にはマクドナルドが新商品の発売にあわせて行列要員1000人を雇った事件もあるし(マック側は発覚後、1000人は「モニター調査」だったと釈明)、上に示した自作自演のようなサイクルを行っているお店があったとしても、小売業の世界では全然不思議じゃないと僕は思う。


クチコミ広告の落とし穴、マクドナルドのやらせ行列疑惑《広告サバイバル》 | 企業 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 

 

選択肢は「従う」「店員」「自力」の3種類。お好きなものをどうぞ

じゃあ、仮にこのヘンなサイクルが実在するとして、僕たち(消費者)はどうしたらいいか。

答えは3つしかないと思う。おとなしく店の宣伝に従うか、店員に聞くか、自力で選ぶか。どの方法をとるかは個人の自由。

お店が「売れています」とか「おすすめ」とかアピールする商品は、いままで僕が見てきた限り、ほぼどれも1000円前後かそれ以上の価格で、市販薬の中では比較的高額な部類に入る。だから、誰が使っても、ソコソコの効果は実感できるようになっている。

サクラを使っていたマクドナルドが発覚後に「あれはモニター要員でした」と反論したけど、これは言い逃れできるように予め用意していた理論武装だと思う。ドラッグストアも同様に、もしお客から、

「『おすすめ』だなんて言って、高い薬を売りつけようとしてるんじゃないの?」

と指摘されたら、

「いえいえ、安い製品よりも成分が多くて効果が期待できるからおすすめしているのです」

といえばすむ。企業は常にこういう理屈を用意している。

張り紙や看板も情報の一つとして見るのはいい。でも、提示された高額な薬を何も疑わずに買ってしまったら、効果の上でも経済性の上でも、損をするかもしれないことは理解しておいたほうがいいと思う。

自力で薬を選ぶのがめんどくさいなら、店員に声をかければいい。ほんの2~3分費やすだけで、薬の専門家である薬剤師や登録販売者から、いろいろ話をタダで聞くことができる。お客を第一に考えるなら店員なら、一番症状に合った薬を提案してくれるだろう。信頼できる店員が見つかれば、その後も相談できて、なにかと便利だ。