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尿素といえば?「ケラチナミン尿素20%」VS「メンソレータムやわらか素肌クリーム」。両方使ってメンソレータムに軍配

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ケラチナミンよりも、安いのありますよ~

乾燥肌の季節、かかとがガサガサしている女性は多い、らしい。僕のお店でも、かかとのケア商品がよく売れている。

かかとは、角層(皮膚の一番表面の層)が厚いので、乾燥して固くなるとヒビ割れてしまう(※1)。そこで、ヒビ割れする前に、尿素で柔らかくするのがケアの定石だ。尿素は角質を柔らかくしつつ、潤いも与えることができる。

尿素といえば一番有名なのは、尿素が20%配合されている「ケラチナミン」だ。でも、僕はケラチナミンを購入するお客には、レジでさりげなく、

尿素20%で、肌に良い成分も入って、さらに安い商品があります。ご興味あればいつでもご相談くださいね~」

と伝えている。

 

ケラチナミンよりも成分が優れた商品たち

事実、ケラチナミンよりも、主成分が優れている製品がある。以下、類似品と比較したメーカー希望小売価格と成分。

 

ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム 

1620円/60g(成分は尿素20%)

メンソレータムやわらか素肌クリームU 

1490円/90g(成分は尿素20%+血行促進成分等)

メンタームU20 

1490円/90g(成分は尿素20%+血行促進成分等)

 

メンソレータムメンタームの方が、メンソレータムよりも安価なうえに、尿素以外にも肌によい成分が含まれていることがわかる。僕の近所のドラッグストアでも、メンソレータムケラチナミンよりも100円安い。すくなくとも薬効成分をみるかぎりでは、メンソレータムの方が費用対効果が高い製品なのは明らかだ。

もうケラチナミンなんていらないじゃん、市場撤退すれば?とも思うのだけど、有効成分だけでケラチナミンを評価できないのが、市販薬の難しいところだ。というのも、製品ごとに含まれる添加物が異なり、その添加物が薬の使用感や保湿効果を左右する可能性があるのだ(※2)。一見劣っているように見えるケラチナミンが、その実、他社製品よりも高い保湿性を持つ可能性は捨てきれない。

なんて偉そうなこといっておきならが、実は僕みたいな初学者には添加物だけを見ても、どっちの商品が優れているかはよくわからない。ネット上では、ケラチナミンは他社製品より使用感がいいとお客から根強い人気であると書かれたサイトがあった(※3)。一方、口コミ評価サイトのアットコスメでは、ケラチナミンが☆4.7、メンソレータムが☆5.2となっている(2015年1月7日現在)。

こんなん眺めていても、薬の優劣は一生わからない。

そこで、自分で商品を使い比べてみた。

 

「容器のデザイン」「使用感」「効果」に注目

妻の協力を得て、ケラチナミンメンソレータムやわらか素肌クリームを、使って比べてみた。

注目した違いは次の3つ

・容器のデザイン

・使用感

・効果

まず容器だけど、ケラチナミンは、金のラインが入った光沢のあるグレーの容器で高級感がある。いっぽうのメンソレータムは白色の安価な印象の容器。程度は不明だけどコストがかかっているのはケラチナミンだと思う。

次に使用感。これは明らかな差がある。ケラチナミンは無臭に近いけれど、メンソレータムは、手に取った瞬間に鼻を突く匂いがある。塗ってしまえば気にならないものの、最初だけはちょっと驚くかもしれない。匂いにこだわる人なら、店頭にテスターがあれば、購入前に確認するのがベスト。

肌に塗る際の感触もちがう。ケラチナミンは、なんとなくしっとり、悪く言えばべとつく。メンソレータムはサラッとしている、悪くいえば染み込んででいくような感じがない。僕はどっちでもいいけど、妻はケラチナミンの方が使用感はいいと言っていた。

最後は一番大切な効果。僕は妻のかかとに一週間、左右それぞれケラチナミンメンソレータムを塗ってもらった。で、1週間後に妻に感想を聞いた。

「両足とも、以前よりなめらかになった気がする。でも、左右で差があるのかはわかならい」

とのこと。1週間では効果の差はわからなかった。僕も膝や腰などの痒いところに、それぞれ何度か塗り比べてみたが、製品による効果の違いは実感できなかった。

 

結論。とりあえずメンソレータムを試したら?

ケラチナミンが肌荒れの薬として有名な理由の一つは、医療用と同じ分量を含んだ日本初の尿素クリームだったからだ(※4)。メーカーには”日本初”という自負があるし、発売から30年以上続く知名度もある。今日び、効果が優れているから有名なわけではない。

こうした両者に違いがあることを理解したうえで、安価なメンソレータムを一度試してみる価値はある、と僕は思う。90gは量が多くて1シーズンじゃ使い切れないだろうから、2シーズンになるだろう。なるべく1シーズンで使い切りたいなら60gのケラチナミンをどうぞ。

そして、ケラチナミンを作っているメーカーには、他社製品よりも高額な理由を示してほしい(※5)。

いずれにしろ、僕が店員としてお客に勧める場合は、

「手に取った瞬間に少し匂いがしますが、塗ってしまえば消えますよ」

と伝えた方が、ケラチナミンから切り替えた際に驚かなくてすむというのが教訓。

以上はあくまで僕の感想だ。ベテラン薬剤師や登録販売者なら、きっともっとマシな情報を持っているはずだから、ぜひ聞いてほしい。

価格は店舗によって変動する。お得に購入したいのであれば、ケラチナミンを手に取って、「同じような成分で、もっとお得な商品はありますか?どっちが効きますか?」と質問するのがよいと思う。

 

 

※1 かかとの荒れ|ひび・あかぎれ情報館|肌トラブル情報館|池田模範堂

 ※2  たとえば目薬では、添加物によって粘度が異なり、これを他社製品との差別化の材料にしているメーカーがある。貼付薬では、添加物によって薬剤の浸透率が変化するデータがある(ボルタレンEXの店頭向け資料p7.メントールとN-メチル-2-ピロリドンの添加によって浸透率が上昇した。文献は「医学と薬学」2006;56(5)参照)。

※3 尿素配合クリーム「ケラチナミンコーワ20%」 ドラッグストア店長 おすすめ日記FC2

※4 ケラチナミンコーワ「実感、20%尿素のききめ。」

※5 広告表現には規制がつきものだが、他社商品の誹謗中傷にならない範囲で特徴を示すことは可能だと思う。