読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

なぜ、あの市販薬は中国の人々に人気なのか?

時事問題 海外情報

f:id:kuriedits:20150220122114p:plain

コンドームも人気?中国の日本ブーム

春節。街のドラッグストアに入ると、中国人観光客と見らえる団体がアチラコチラに。先日、以前から仕事で付き合いのある中国人のデザイナーと話していたら、

「いま、中国人のSNSやネットで、日本の薬の人気がすごいんですよ。日本の薬は良く効くって。僕も実家(中国)に帰る時は、友達から薬を買ってきてほしいとお願いされます。あと、コンドームなんかも評判ですね」

という。コンド―さんはちょっと意外(中国のは破れやすいのかな?)。

 

日本人があまり買わないものも売れる

日本の薬が海外の人々に高く評価されることは嬉しい。アジア展開が好調なロート製薬は、2014年6月に、目薬の売上が世界一になりギネス記録に認定された。清涼感のある目薬が海外で珍しいことが、販売好調の理由の一つらしい。


ロート目薬、売り上げギネス認定 日本含む14カ国で250億円 - 経済・マネー - ZAKZAK

人気の目薬は他にもある。たとえば、中国の大手サイト「360doc」に、昨年、日本の「神薬」を紹介した記事がアップされた。目薬はトップで紹介されている。

コチラ。

来日本买这12种神药就足够了!

「サンテ ボーティエ」は、2年前に発売した”アンチエイジング”の目薬だ。輝く透明のボトルは、化粧品と見間違うほど洗練されたデザイン。発売当時を知る先輩薬剤師によると、当時はそこそこ世間の注目を集めたらしい。

ただ・・・ぶっちゃけ、僕はバイトを始めてから一度もこれを買った日本人を見たことがない。CMやデザインが凝っているせいで、含まれる成分に対して値段がべらぼうに高いのだ。1600円くらいする。僕がみるに、含有成分もありふれたものばかりだ。費用対効果は市販の目薬のなかで最低だろう。

珍品として土産にするならいいけれど、効果で選ぶなら他を選んだ方がいいと思う。

 

なぜか「アリナミンEXプラス」ばかりが人気

僕のバイト先のドラッグストアでは、ビタミン剤も、アジア系の人がよく購入している。

先日もアジアの学生さんが、ビタミン剤を1万数千円分も買っていった。興味深いのは、ほぼ全ての中国系のお客が、武田薬品工業の「アリナミンEX プラス」を指名買いすることだ。武田はアジア展開もしているので、知名度があるのはわかるとして、アリナミンシリーズは他にもあるのになぜかEXプラスばかりが売れる。中国のネットを見ると、どこもアリナミンEXプラスの画像が張られているので、たぶんこれらを参考にしているのだろう。

中国の人たちが日本の薬を「効き目が良い」「安全」という視点で購入していることは間違いないと思う。ただ、日本で人気の商品と、中国の人に人気な商品は一致しないものがあるのは気になる。アリナミンEXプラスなんて、かなりの高額商品なので日本人で買う人は、かなり少ないというのが僕の印象だ(僕は高所得者層の町でも働いたことがあるけど、そこでも売れた記憶はあるかないかというレベルだ)。

 

ブームのカギを握るのはネット情報

ひょっとしたら、中国のネットでは、日本人がみたらビックリするような情報がながれているのではないだろうか。もっというと、この一連の中国の人たちによる日本薬ブームは、日本の広告代理店あたりも絡んでいるんじゃないのか・・・なんて僕はひそかに思っている。

少なくとも僕が代理店の社員だったら、中国人のインフルエンサーや雑誌に広告として商品を紹介してもらう方法を考える。そして中国のコミュニティでブームをつくって、製品を買ってもらうよう誘導する。僕がいままで仕事で付き合ってきた広告代理店の人たちは、このテのことが大好きな人たちもいたから、こんなふうに考えてしまうのかもしれない。

真相はわからないし、わかったところで、違法でもない。日本に外貨が入るなら、日本国民にとってはいいことなんだろうとも思う。単純に、メーカーやドラッグストアのPRが上手いともいえる。

ともあれ、実際にお客と相対し売る立場としては、相手が日本人だろうと中国人だろうと、なるべく気持ちよく売りたい。だから、「中国のネットで評判の薬でも、日本で人気とは限りませんよ!」と言いたくなる。