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意外と怖い市販薬のトリセツ。疑問はメーカーに問い合わせよう

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よく読むと怖い、市販薬のトリセツ

薬についているトリセツを、専門用語で「添付文書」という。薬の飲み方や、使用上の注意点が書いてある。けっこう細かい字でわーっと書かれているので、大抵の人は読む気がしないと思うし、すべてに目を通したことがある人はそういないだろうと思う。

でもこの説明書、よく読むと恐怖の紙としかいいようがない恐ろしいシロモノだ。たとえば、オーソドックスな風邪薬「新ルルA錠」の説明書には、次の人は医師か薬剤師か登録販売者に相談しましょうと書いてある。該当するのは、高齢者、高血圧の人、糖尿病の人、妊婦などなど。たかが風邪薬なのに。知ってました?

さらに、「まれに下記の重篤な副作用が起きることがあります」と書かれていて、「ショック」「肝機能障害」「腎障害」「ぜんそく」などと恐ろしげな文言が並んでいる。たかが風邪薬なのに!

 

やばいっ!説明書に反してアレグラを売ってしまった!?

薬の説明書は、時々ぼくも恐怖に陥れる。

去年のこと。ある年配の女性が、花粉症だと言ってアレグラを買いに来た。目も痒いので、花粉アレルギー用の目薬を購入した。ぼくは一通り安全性の確認と説明をしてから2つの薬を売った。

売ったあとで、はたと思った。あれ?アレグラを目薬と一緒に売っちゃってよかったのかな?

というのも、アレグラの説明書には、次の注意が書かれている。

本剤を服用している間は、次のいずれの医薬品も使用しないでください。

「他のアレルギー用薬(皮ふ疾患用薬、鼻炎用内服薬を含む)、~~~」

この文章にある「他のアレルギー用薬」というのは何を指しているのだろう?お客が買った花粉アレルギー用の目薬は該当しないのだろうか?僕はこの「他のアレルギー用薬」の意味を、「アレジオン10」や「ストナリニZ」のような、他の花粉症の飲み薬だと思っていた。でも、あらためて説明書を読むと、そうとも言い切れない書きぶりだ。ひょっとして、僕がさっき売った花粉アレルギーの目薬も「他のアレルギー用薬」に該当するんじゃないの?だとしたら、まずいよね。あわわ。カッコ書きの「鼻炎用に服薬を含む」という記載も気になる。「含む」ってなによ。

 

やばいやばい・・不安で眠れぬ夜

そんな風に思い始めてからは、もう気が気でなくない。心ここにあらずで、レジ打ち作業にもミスがでる始末。やばい、やばい、やばいぞ・・・。

正直、薬学的にみれば、2つの薬を併用しても問題ないはずだけど、それはそれとして、説明書に「ダメ」と書かれていることを犯すわけにはいかない。すでに時計は夕方を回っていて、メーカーの窓口のしまっているので確認もできず、不安に包まれながら一夜を過ごすことになった。

翌日。メーカーに問い合わせて、「他のアレルギー用薬(皮ふ疾患用薬、鼻炎用内服薬を含む)」を意味を聞くと、僕が最初に想像していたとおりで、点眼や点鼻薬は含まれないとのことだった。

よかったーーー!!

こんなふうに、薬の説明書の文章は、僕のような経験の浅い者にはわかりにくいことがある。

 

自己流で解釈しないで、フリーダイヤルで問い合わせよう

実際、「わかりにくい」という外部の指摘を受けて、説明書の内容が書き直されることもある。

たとえば、喉の痛みに効く「ペラックT」は、2年前に説明書の「してはいけないこと」の項目が変わった。「他のアレルギー薬」を飲んでいる人は併用してはいけないと書かれていたのだけど、「これってどういう意味?」という問い合わせが多かったので、誤解を生じさせているという理由で削除された(※)。

なんだか案外いい加減なハナシだけど。

ドラッグストアで薬を買って、家に帰って説明書を読んで、「あれ?これってどういう意味だろう?」と思った時は、自己流で解釈せず、迷わずメーカーのお客様相談室に問い合わせることをお勧めする。相談室はだいたいフリーダイヤルだから、通話料はかからない。

 

※ 問い合わせが多かったというのは、メーカーが店舗に送った文書による。改訂内容は次の通り口腔咽喉薬 ペラックT錠、トラフル錠 使用上の注意/区分変更に関するお知らせ(2013年11月)|第一三共ヘルスケア