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薬局って、いくつくらいの薬を持っているんですか?【質問シリーズ】

ドラッグストア情報 時事問題

以下の企画に寄せられた質問と回答を紹介します。

今回取り上げる質問は、hideさんからです。ぼくの高校時代からの古い友人です。ご協力ありがとうございます。

 

質問&回答の注意事項

以下に示す回答は、あくまでぼく個人の考えです。あまり重く受け止めず、こんな考え方があるのね、くらいに捉えていただけると幸いです。また、他の読者の方で(もちろん薬剤師・登録販売者の方をふくめ)、読んでいて異論反論がある場合、事実と異なる記載がある場合、言葉足らずと思った場合は、コメント欄に書いていただけると嬉しく思います。ぼくも勉強になります。

回答は先日お伝えしたとおり、質問文のぴったり5倍の文字量でお答えしています。

 

質問→薬局ってどれくらいの薬を持っているんですか?

hide さん

「素朴な疑問ですが、処方箋を受け付けている薬局は、何種類くらいの薬を在庫として持っているのでしょうか。薬ってたくさんの種類がありますよね。病院の近くの薬局なら、だいたい扱う薬は決まっていそうですけれど、でも、もし在庫にない薬が来てしまったら、どうするのでしょうか?」(131文字)

 

回答→薬局にもよりますが、おおむね1000品目です。

在庫数は薬局によって大きく異なります。最低で3ケタ、多いと3000品目以上あります。平均は調査によって異なりますが、おおむね1000品目程度と考えてよいでしょう。例えば厚生労働省の調査(平成25年7月)では約959品目(※1)。これは5年前と比べると100品目以上増えています(当時約820品目※2)。増加の背景には、ジェネリック医薬品(同じ成分で安価な薬)の普及があるといわれています。薬局は従来からある薬に加えて、ジェネリック医薬品も在庫として用意する必要があるためです。

現在、保険診療に使われる医薬品は約1万8000品目あります(※3)。品目数が充実している薬局でも、医薬品全体からみれば半分も揃えられていない計算になります(※4)。医薬品は単価が非常に高額のため、薬局が全ての品目を用意することは経営的に困難です。では、もし患者が持ってきた処方箋に、薬局が持っていない薬が記載されていたらどうするか。その場合は、卸業者から取り寄せるか、他の薬局店舗から譲ってもらう等で対応します。薬局は在庫なしを理由に、患者を拒むことができません。薬剤師法21条に抵触すると考えられているためです(※5)。これは「応召義務」と呼ばれています。

よって、hideさんが病院で薬を処方されて、処方箋を持ち込んだ薬局の在庫になかったとしても、薬局は応召義務に従い、薬を調達しようとするでしょう。実際は、応召義務は法的解釈に幅があるため例外となるケースはあるのですが、通常は対応してくれるものだということは知っておいて損はありません。 (665文字)

 

※1なお中央値については882品目http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000029406.pdf。 調査によっては平均1114品目という結果もある

※2http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/03/dl/s0325-8.pdf

※3http://www.mhlw.go.jp/topics/2012/03/tp120305-01.html

※4ただし、そもそも病院でしか使わない薬もあるので、1万8000品目すべてを薬局側が揃える必要はない

※5http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S35/S35HO146.html