ドラッグストアのお菓子はなぜ激安なの?【質問シリーズ】

以下の企画に寄せられた質問と回答を紹介します。

今回取り上げる質問は、こばやしさんからです。初めまして。ご協力ありがとうございます。

 

質問&回答の注意事項

以下に示す回答は、あくまでぼく個人の考えです。あまり重く受け止めず、こんな考え方があるのね、くらいに捉えていただけると幸いです。また、他の読者の方で(もちろん薬剤師・登録販売者の方をふくめ)、読んでいて異論反論がある場合、事実と異なる記載がある場合、言葉足らずと思った場合は、コメント欄に書いていただけると嬉しく思います。ぼくも勉強になります。

回答は先日お伝えしたとおり、質問文のぴったり5倍の文字量でお答えしています。

ちょうど先日、東洋経済オンラインで似たような記事が配信されましたが、「内容的には勝ったな」と勝手に思っている次第です。こばやしさんに「東洋経済のほうがタメになった」と思われたらそれまでですが・・・。

 

質問→ ドラッグストアのお菓子は、なぜ安いのですか?

こばやし さん

「なぜドラッグストアではお菓子が安く販売できるのでしょうか。牛乳、卵、米なども安いお店があると聞きます。特にお菓子は、スーパーやネット通販より格段に安いです。都市部限定なのかも知れませんが、格安のチョコを買いながら、いつも疑問に思っていました。」(121文字)

 

回答→食品が売れると、いいことがあるからです。

激安の菓子などを呼び水にして、店舗の集客力を上げるためです。商品によっては粗利益が数円という場合もあります。店内をよく見渡すと、スーパーより値段の高いものもたくさんあるはずです。こうした商品の“ついで買い”を店側は期待しています。

意外に思われるかもしれませんが、現在、ドラッグストア業界では各社(もちろん例外はありますが)、食品部門の強化が課題となっています。商品の儲け度合を見る指標に「交差比率」というものがあります。一般にこの数字が200を超えると、収益への貢献度が高いといわれているそうです。ドラッグストアの場合、医薬品は250~300、食品部門も200を超えており、さらに酒部門は300を超えることもあるといいます(※1)。食品は欠かせない収益源ということです。

食品部門が重視されている別の側面として、近年ドラッグストアの数があまりに増えたため、店舗間の競争が激しくなっていることが挙げられます(※2)。薬も化粧品も、粗利益は大きいものの、客は一度買えばしばらく買う必要がありません。ですから、“しょっちゅう客が来る”食品分野で勝負せざるを得なくなっているのです。しかし、価格競争の激化は価格破壊を招き、収益を下げます。そこで各社は、プライベート・ブランドを開発することで、食品の収益を少しでも多く高めようとしている、というのが僕の印象です。

こばやしさんは遠慮せず、安いものを買えばよいと思いますよ。 (605文字)

 

※1「食品産業」2014.8, フィールド・マネージメント平林勝宏

※2詳しく知りたい人は「Chain Store Age」2015.2など流通専門誌参照