なぜ、薬剤師は薬以外に詳しくないのか

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美容系の質問をされて、トホホ

ドラッグストアでは薬剤師といえども、「薬の専門家」だけに甘んじていられない。自動歯ブラシ、入れ歯、シャンプー、ボディソープ・・・いろいろな商品の相談をうける。そのなかで薬剤師泣かせなのが美容系の商品ではないだろうか。

以前、女性客に2つのトリートメント剤のちがいを質問をされて、うまく答えられず、すごく失望した顔で見つめられた。二つとも「髪に潤いを与える」みたいな成分がはいっているのだけど、それぞれ成分の種類が異なっていた。

分かる範囲で答えたら、

「え・・そんな程度しかわからないの?」とその客の顔に書いてあった。トホホ。

 

昔の薬剤師はシャンプー、洗剤にも詳しかったらしい

なぜ、薬剤師は薬以外の知識に乏しいのか。

ぼくが思うに理由は2つある。

一つ目の理由は、シャンプーや洗剤に含まれている成分は、医薬品の成分とは全然違うことだ。薬剤師は医薬品のプロではあるけれど、それ以外の成分の知識は乏しい。だから、シャンプーなどの成分については極端に知識量が下がる。

ただ、昔の薬剤師はもうちょっと違ったらしい。業界のベテラン薬剤師によると、かつての薬剤師は「町の化学者」と呼ばれていて、医薬品以外の洗剤などにもけっこう詳しかったという(いまよりも成分がシンプルだった可能性もあるけど)。その後、薬局が処方箋で大きな収益を上げられるようになると、洗剤などの日用品は売る必要がなくなっていった。

教育の現場も変わっていった。以前、何十年(40年くらい前だったかな?)も昔の薬剤師国家試験を見せてもらったことがある。近年は薬局や病院の現場で役立ちそうな実践的な問題があるのに対して、昔は化学反応を問うような「化学的」な問題が多かった。おそらく現在の若い薬剤師は、有機化学の教育を昔より受けていないし、社会人になってからも学ぶ機会がない。少なくとも僕は、もう有機化学はパッパラパーです。すいません。

 

「量」が書いてないから優劣がつけにくい

薬剤師が美容系製品を苦手とする2つ目の理由は、製品の表示に成分量が書いていないことだ。医薬品は、各製品に「成分」と「量」を記載されている。ところが、医薬品でない製品は「量」が表示されていない。そのため、製品ごとの優劣を比較することが難しい。

もちろん、薬以外の商品もちゃんと勉強して詳しい薬剤師はいる。ドラッグストアに勤務している以上、薬剤師もある程度、薬以外の知識も養うべきだと思う。ただ、どちらかといえば、薬剤師にとっては”苦手”な分野な気がする。個人的な意見ですけど。

 

化粧品担当者の話も聞いてみたいな

あるとき、バイト先の化粧品担当者に「製品の良し悪しの情報はどうやって仕入れているんですか?」と聞いたら、

「書籍はほとんどないと思う。主にメーカーの説明とかから、アレが効くとか、効かないとかを知る。一番の情報源は、お客さんの感想かな」

ということだった。美容系商品は、なかなか手ごわそうだ。

化粧品担当者と薬剤師はもっと情報交換したらおもしろいだろうなと思う。僕はもっといろいろ学びたいと思うし。

なんか、聞き苦しい言い訳ばかりですみません。