喉の痛み、だけじゃないペラック
「ペラックT」といえば、喉の痛みに効く薬。愛好家も多いと思う。これの風邪薬タイプがあるのをご存じだろうか?黄色いパッケージの「ペラックコールド」。ゴールド(gold)じゃなくて、コールド(風邪cold)ね。
「ペラックコールドTD錠」の特徴は2つ
「ペラックコールドTD錠」はどんな薬か。特徴は2つあると思う。
1つ目。解熱鎮痛成分に「アセトアミノフェン450mg」 と「エテンザミド750mg」を使っている(用量はいずれも1日分)。この組み合わせは、風邪薬ではかなりめずらしい。エテンザミドとは、NSAID(エヌセード)と呼ばれるロキソニンやイブプロフェンの仲間だ。アセトアミノフェンよりも抗炎症や鎮痛効果に優れているといわれている(※)。
2つ目。「トラネキサム酸750mg」を使っていること。喉の痛みを抑えることができる。750mgという量も、市販薬としては最大量だろう。本家の「ペラックT」と同量だ。
その他の、鼻水や咳に効く成分は並レベル。他の風邪薬と比較して特別なものはない。
喉が痛い時にいい薬。喉が痛くないなら別の薬を
というわけで、「ペラックコールドTD錠」を一言で表すと、「喉の痛みに向く風邪薬」といったところ。喉の痛みに効くとして有名な「ルルアタックEX」や「コルゲンコーワIB錠TX」と比べると、個人的には優劣の判断がむずかしい(この2つは、トラネキサム酸750mgに加えて、イブプロフェン450mgを配合している)。
店頭では「ペラックコールドTD錠」を含めて、いくつか喉に効く風邪薬を提案してもらい、「それぞれ何がちがうんですか?」と聞いた上で、店頭価格と相談して購入するとよいと思う。同じ喉に効く薬でも、成分や価格は違うのだから。
のどの痛みがなかったり、咳・鼻水など他の症状が気になるなら、もっとリーズナブルな市販薬をお勧めする。これも店員に聞いてみるといいだろう。
ちなみに、喉への効果だけで評価すると、「ペラックT」のほうが、喉によい成分が複数含まれていて優れている。
※アセトアミノフェンにもわずかに消炎効果はあるようだが。消炎鎮痛については参「OTC医薬品販売のエッセンス」を参考にした。