『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

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今日はブログを休みますが、明日は今年読んだこの本を紹介します。

「健康第一」は間違っている (筑摩選書)

「健康第一」は間違っている (筑摩選書)

 

ドラッグストアはお客の健康をサポートするところですから、健康とは何か、ということはやはり考えなくてはいけないわけです。それでこの、名郷直樹さんというお医者さんが書いた本を読みました。タイトルはバッサリですが、内容はあくまで科学的論文に基づいていて、かといって科学論文一辺倒でもなく、非常に冷静でバランスが取れている良本だと思いました。名郷さんについて語ることはちょっと”虎の尾”なのですけど(医療界、とくに大学病院系に在籍する人ならこの意味がわかると思いますけど説明はあえて省略)、ぼくはこの本はとてもフェアな内容だなと思いましたし、好感を持ちました。・・・なんていうと、ちょっと偉そうですね、ごめんなさい。

名郷さんは、医療従事者向けに医療統計に関する本を何冊も出しているお医者さんです。最近まで、産経新聞でも一般向けの連載「家庭医が教える病気の話」を持っていました。

以前、名郷さんが主催する勉強会に参加したことがあるのですが、とてもエネルギッシュかつユーモアのある方でした。そして、ある意味では上記の本のタイトルのような、ズバズバと物事をおっしゃる方でした。一緒に参加した若手の医師は圧倒されていました。言葉に力があるんですね。楽しい勉強会でした。

ぼくといえば、それより以前に名郷さんと一緒にお仕事をしたことがあるのですけど、名郷さんのハッキリとした物言いは医療界では当時から(そして今も)有名だったので、「ひょっとしたら怖い人なのかな」と最初はドキドキしていました。でも仕事を一緒にすると、ぼくの要求にも快く応えてくださり、とても冷静で、相手の立場を理解してくださる方でした。

ま、ぼくはご本人をよくはご存じないのでやたらなことはいえませんけど、この本の通りの方なのかもしれません。つまり、外見がエキセントリックで、中身が冷静というような。何が言いたいかって、いい本ですよということです。「健康」とは何か、について興味がある人はご一読を(決して柔らかい本ではありませんが)。

名郷さんはCMECというメディアを主催し、一般の方も医学の知識を学べるコンテンツを配信しています。ぼくのお気に入りのメディアの一つです。

CMEC-TV/ 慢性の腰痛は、マッサージを受けたほうがよいですか?