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アレが2倍の「アンメルツ ゲル」を買う前の3つの注意点

皮膚疾患・肌ケアの薬

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効果長持ち?のニューアンメルツゲル

昨年「ニューアンメルツ ゲル」が発売された。効果の持続性がウリで、パッケージには、

「効果感長持ち!」

と書かれている。ん?「効果感」ってなんでしょう?「効果」じゃないの?

そんな疑問を抱きながら、ふつうの液状タイプの「ニューアンメルツ ヨコヨコA」(以下、「ニューアンメルツ」)と使い比べてみて、この商品には3つの注意点があると思った。

【第3類医薬品】ニューアンメルツゲル 35g

【第3類医薬品】ニューアンメルツゲル 35g

 

  

ゲルの値段は液の2倍

まず1つ目。ニューアンメルツゲルは値が張る。

ニューアンメルツゲルとニューアンメルツは、箱も容器も同じ大きさなので、店頭では気付きにくいのだけど、じつは前者は1箱35g、後者は1箱80mL。つまり半分の量しかない。にもかかわらず、メーカー希望小売価格はゲル700円、液750円なので、ゲルは実質的に2倍近い値段と言うことになる。

 

たしかにゲルの方が長持ち

2つ目の注意点は効果について。

「ニューアンメルツ ゲル」は、本当に効果感が長持ちなのか。

この商品はその名の通り、ゲル状(ゼリーみたいなかんじ)の薬だ。一般に、ゲル状の薬は、液状よりも効果が持続するといわれている(その理由は単純に、ゲルのほうが物理的にその場に長く留まるからだろう)。

実際に試してみた。ゲル(ニューアンメルツゲル)と液(ニューアンメルツ)を、左右対称に首と腕につけたところ、

30分後→いずれもヒンヤリ感が持続

1時間後→腕の液は、ヒンヤリ感喪失。他はかすかにヒンヤリ感あり。

何度か試してみたけど、ゲルの方が液よりもやっぱり長持ち。効果「感」は優れていた。

 

鎮痛成分「サリチル酸グリコール」は少ない

で、ヒンヤリするんだからたぶん効果も高いんだろう・・・と思いたいところだけど、薬学的にはヒンヤリする=効き目が高い、とはいえない。2品の成分量を見比べると一層そんな気がする↓(ゲル100g、液100mL当たりの成分量※1)。

サリチル酸グリコール(鎮痛成分) ゲル1.5g/液2.5g 

l-メントール(鎮痛成分) ゲル6g/液3g

ニコチン酸ベンジルエステル(血行促進成分) ゲル・液ともに10mg

ノナン酸バニリルアミド(血行促進成分) ゲル・液ともに12mg

クロルフェニラミンマレイン酸塩(消炎成分) ゲルは無し。液のみ含有

 

ここで気になるのは、液の方がゲルよりも鎮痛成分のサリチル酸グリコールの量が多いこと。メントールはゲルの方が多いとはいえ、一般には、サリチル酸グリコールはメントールよりも「鎮痛成分」として認知されている。その肝心のサリチル酸グリコールの量が、液の方がゲルより多いとなると、液の方が案外、鎮痛効果が高いのではないかという見方ができる。

効果の差について気になる人は、店頭の薬剤師・登録販売者に聞いてほしい。

ちなみに、ゲルのメントール量は液の2倍もあるので、実際、塗った瞬間ヒヤーッとするのは、ゲルのほうだった。

 

無臭性だけど、無臭ではないので注意

最後に臭いについて。

ニューアンメルツゲルのパッケージには「無臭性」と書かれている。一部の肩こり塗り薬に含まれる「チモール」「サリチル酸メチル」「dl-カンフル」などの臭いが強い成分を配合していないため、「無臭性」と表現している(※2)。

といっても、これらの臭う成分はニューアンメルツにも入っていない(「アンメルツヨコヨコ」という別名の商品に入っている)。そして、ニューアンメルツゲルもニューアンメルツも、上記以外の匂いのある成分を含んでいるので無臭ではない。実際に使うとわかるのだけど独特の匂いはある。ご注意を。

それから、ゲルタイプはチューブから取り出して手で直接患部に塗るので、使用後は手を洗うことになる(洗わなくてもいいけど、他のとこにつく)。

以上、ニューアンメルツゲルの特徴をまとめると、こんなかんじ。

・持続性がある

・高額

・手に付く(液タイプはスティックなので手に付かない)

 

ぼくは液状のニューアンメルツを過去に何度も買っている。今回、残念ながらゲルの持続性に価格に見合うメリットを実感できなかったから 、ふたたび買うことは、もうないだろう。薬学的に考えて、積極的にお客に勧めることもないだろう。ゲルの使用感が好き、ヒヤヒヤ感が好きといった理由があれば、買ってもいいかもしれないが。

 

 

※1効能についてはメーカー参照。ジフェンヒドラミンについては他メーカー参照。実際はサリチル酸、メントールにも血行促進作用はあるが、ここでは簡略化。

※2「ニューアンメルツゲル」の検索結果 | お客様相談室 | 小林製薬株式会社