ドラッグストアとジャーナリズム

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中国人観光客の”爆買”に冷たい日本人を見た話

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店員が”爆買い”中国人観光客に冷たい?

10月は中国の建国記念日「国慶節」。中国国内は10月1日から一週間の連休に入る。この大型連休を利用して、多くの観光客が日本を訪れる。

ところで、以前から思っていたのだけど、ドラッグストアの店員の中国人観光客に対する態度って冷たいと思いません?

中国人観光客が質問してきても、適当にあしらっていたり、どうせ日本語がわからないとタカをくくってるのか、客の前で悪口に近い発言をしたりする店員を見たことがある。

もちろん、中国人観光客に対して優しく丁寧に、日本人と変わらず接する店員もいる。でも、そうじゃない光景を、ぼくはドラッグストアの内と外から何度か見てきた。たぶんこれはドラッグストアに限らず、日本の小売の現場のいたるところで見る現象だと思う。

中国人観光客を嫌だと思う4つのおかしな理由

日本人の店員が中国人観光客に対して苦手意識があるのは次の4つの理由が考えられる。

①会計に時間がかかる

免税会計の場合、パスポートの確認や、必要書類の記載など、通常の会計の何倍もの時間がかかる。レジの前にはあっという間に列ができてしまい、店員はレジ対応に追われることになる。店員はレジ以外にもたくさん雑務を抱えているのだけど、多くの作業がストップしてしまう。

②接客に時間がかかる

中国人観光客は、買いたい商品の写真をネットから印刷して持ってくる。それを店員に見せて商品があるかどうかを聞く。その数がかなりあるうえ、言語の壁でコミュニケーションがうまくとれないので、必要以上に時間がかかる。

③マナーが悪い

レジに商品を持ってきたあとで、追加で商品を買おうとして売り場に引き返したまま、なかなか戻ってこない。レジに商品を置きっぱなしにしたまま、どこかへ行ってしまう。大声で騒がしいことも多々ある。

④礼儀がない

日本人同士なら当然あるべき一言がない。たとえば、支払い時に追加で商品を購入したくなった場合、日本人なら「あ、ちょっとすいません」とか「ごめんなさい」と一言断りをいれて商品をとってくる。また大きな袋がほしいなら、「申し訳ないんですけど」と言葉を添える。中国人観光客には、そういった言葉がない。彼らの要求は、ひどくぶっきらぼうで、エラそうに聞こえる。

どう考えても店側が悪い

どうだろう。こうして理由を列挙してみると、中国人観光客がいかにヒドくて厄介な存在かがよくわかりますね、というようなことは全然なくて店側の問題だ。4つの理由には正当性が低い。だって・・・

①会計に時間がかかる→店側の都合であり、客側の落ち度ではない。免税処理のスピードを上げる、専用カウンターを設けるなどして処理能力を高める努力をすべき。人手不足は店舗責任者(あるいは会社)の責任。

②接客に時間がかかる→客単価が高いので、会計に時間がかかったとしても店としては十分利益がでる。

③マナーが悪い→日本人も海外で買い物する際にやってそうな事例だ。中国の方々だけの問題ではない。旅行中はテンションが多少上がるものだろう。

④礼儀がない→日本語がしゃべれないのだからしょうがない。日本人の英語が、英語圏の人にはしばしば失礼に聞こえるのと同じ。

正当化はカッコ悪いんじゃない?

こんな風に書くと、「いや、日本人観光客よりも中国人は礼儀がない」とか「中国人の気質を理解してない」とか口角泡を飛ばす人がいそうだけど、この場でそんな文化比較論をする気はさらさらない。小売業の現場で、そんなこと言っても何も始まらないんだから。

ドラッグストアの仕事は、商品の情報提供と販売を通じて、会社の収益を最大化させることであって、個々人が中国人観光客に感じる負の感情の多くは、合理的ではない。 

必要な「慣れ」と「コミュニケーション」

個人的には、慣れの問題でもあると思う。

免税店勤務が長い店員に、

「中国人観光客にマイナスの感情はありませんか?」

と聞くと、

「いや、ありませんよ。もうそういうもんだと考えて、いかに円滑にオペレーションをしていくかを考えるだけですよ」

とあっさりした答えが返ってきた。まったくその通りだ。

さいきん、中国語の接客本を購入した。中国人観光客とコミュニケーションがとれれば、もっと楽しいだろう。国慶節にむけて読んでいる。ただ、これがなかなか難しい。

 

追記:この記事は2018年5月17日にタイトルと本分の一部を変更しました。