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病院へ行くべきか。迷った時はドラッグストアか薬局へ

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「病院へ行ったほうがいいですかね?」

体調が悪い。なかなか治らない。病院へ行くべきか。でも、仕事が忙しい。できれば市販薬で治したい。そんな人はたくさんいるだろう。

ドラッグストアで働いていて、市販薬を買いにきたお客から、

「病院へ行ったほうがいいですかね?」

と質問されることは珍しくない。

病院へ行くべきかどうか、誰かに判断してほしい――。これって、けっこうニーズが大きいと感じる。

そこで、病院を受診すべきかどうかの判断に、とても役立つ本が最近出版されたので紹介したい。コチラ↓

総合診療医が教える よくある気になるその症状  レッドフラッグサインを見逃すな!

総合診療医が教える よくある気になるその症状 レッドフラッグサインを見逃すな!

 

 

セルフケアのやり方を知ろう!

著者は総合診断医の岸田直樹さん。本書は薬剤師向けに執筆されたものだが、医療従事者以外にも読んでほしいとウェブサイト上にメッセージを記している。

セルフケアをするように言われてもそのやり方は誰も教えてくれませんよね(どこかで聞いたようなフレーズですが…)。非医療者・一般の方も是非、セルフケア、薬局・ドラッグストア利用の指南書としてご利用してみてほしいです。

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それはそのとおりで、セルフケアとかセルフメディケーションとかいわれても、どの健康情報が正しくて正しくないのか、よくわからない。

そんななかで、この本は、ある程度科学的に合意された知識を紹介している。

たとえば、風邪に抗生物質は不要であること。通常の風邪なら、病院へ行く必要はない。また、風邪ひき後の副鼻腔炎も、ほとんどの場合は抗生物質は不要なので、病院へ行かなくても自然と治る。

逆に、何気ない症状が、じつは命にかかわる病気の可能性もある。顎や喉の痛みが、じつは心臓や血管の病気の可能性がある。

ふつうの人にとっては、本書を一語一句熟読するのは骨が折れる作業だろうが、さらっと読むだけでも十分教養になる。

 

薬剤師に聞いてもいいんじゃない?

ここで知っておくといいのは、

「薬剤師は『受診勧奨』の能力を持っている」

ということだ。

お客の訴え(症状)を聞いて、病院へ行くように促すことを「受診勧奨(ジュシンカンショウ)」という。

薬剤師の間では「受診勧奨」は重要な職能とされていて、大学の薬学部でも学生に教育されている(※)。

薬剤師が適切な受診を促すことで、安易な受診が減り、国の医療費(社会保障費)が減る、とそろばんをはじく人もいる。

利用者にとっては、病院へ行くべきか、市販薬で治せるのか助言を専門家からもらえば、ムダな医療費を払う必要も、余計な市販薬を買う必要もなくなる。

 

利用者の「質問」によって、ドラッグストアのサービスは向上する

受診勧奨のスキルは一朝一夕で身に付くものではなく、個々の薬剤師のレベルの差は大きい。「病院へ行くべきですか?」と薬局やドラッグストアの薬剤師に質問しても、ほしい情報を得られず失望することもあるだろう。

でも、普通の薬剤師であれば、冒頭で紹介したような書籍で勉強している。「病院へ行くべきですか?」と質問された時に、できるかぎりの回答をできるように日頃から情報収集している。

なので、遠慮なく聞いた方がいいと思う。うまく答えられなかった薬剤師は、ふがいなさを感じて、もっと勉強するだろう。

これを繰り返すことで、「病院へ行くべきですか?」と薬剤師に質問した時に、より的確で説得力のある回答がくるようになる。薬局やドラッグストアが頼れる場所になる。

つまり、どういうことかって、自分たちの生活が便利になるということなのだ。

 

http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=140697&name=2r9852000002zhmi.pdf