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日本の生薬、中国の生薬

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漢方メーカーの人からのコメント

先日、漢方薬の原料となる生薬(しょうやく)の写真を載せた記事を書いた。

drugstore.hatenablog.com

これに、漢方メーカーに勤めるyukiさんという薬剤師さんから鋭いコメントがきた。

いつもブログ興味深く拝見しております。 漢方のメーカーに勤めております者です。買われた生薬は、中国のお店で買われたのでしょうか?というのも日本の漢方で使う生薬とは異なるように見受けられましたので。

びっくりした。

指摘の通り、写真の生薬は、中国人が経営する店で購入したものだ。門外漢のぼくには、さっぱりわからないけれど、このうちのいくつかは、日本の漢方薬の生薬とはちがうらしい。

ということは、記事のタイトルには偽りありになるのか?本文を一部修正した。

yukiさんご指摘ありがとうございます。

 

日本と中国のちがい

日本の漢方で使う生薬と、写真の中国の生薬、何がちがうのか。気になる。yukiさんに質問すると、教えてくれた。

葛根:たぶん粉葛根だと思います。日本薬局方の葛根は澱粉質が少なく、もっと褐色で繊維っぽい葛根です。

センキュウ:たぶん中国種のセンキュウです。日本では日本種のセンキュウを使います。中国の輸入物が手に入りにくかった時代に、日本に同じ植物はないかと探して見つけられました。そのため現在でも両国で使用する種類が異なります。

トウキ:これもおそらく中国種のトウキかと思います。センキュウと事情は同じです。

ハンゲ:これは姜制半夏と言って、植物は同じですが、修治しゅうち、という中国独特の加工が施されているものだと思います。修治は、薬効を高めたり、副作用を抑えたりする一手間です。半夏は毒があるため、半夏毒の特効薬である生姜汁を使って毒を除いているんです。日本の漢方薬屋で売ってる白い半夏をほんのすこしだけかじってみると半夏の毒がわかると思います。その時は生姜もご準備くださいね

その他はおそらく日本と同じものかと思います。

一口に生薬と言っても、中国と日本で使うものが違ったり、 日本の中でも実は複数の種類が同じ生薬として使えたりと(カンゾウやサイコもそうです)、奥が深いんですね

 

なるほどー。・・・って、よくわかってませんけど。

生薬には色々種類があり、また、いまの日本の漢方薬が色々な問題を抱えていることは、ものの本には書かれている。そういうことは、それなりに勉強しないとわからない。

 

漢方薬に詳しい人が少ない

薬剤師は大学では、あまり漢方薬を学ばない。少なくとも、ぼくのころはそうだった。たぶんいまもそうだろう。生薬の名前や、薬効成分名は覚えさせられた。でも、現場で使えるような知識はほとんどなかったように思う。おそらく、一般の人たちは、

「薬剤師だから漢方薬にも当然、詳しいだろう」

と思っているだろう。もちろん、一通りは勉強するものの、一般的な薬と比較すると、知識量はだいぶ少ない。

yukiさんが言うような、生薬の込み入った話になると、大学教授が小話程度に授業で語っていたとしても、当然、テストに出る内容ではないので、ほとんどの学生の記憶には残らないだろう。

そういう意味では、漢方薬は、あまり世間の目にさらされていない分野といえる。世間の目が届かないところは、必ず何かしら歪みが生じる。漢方業界に携わる一部の人たちは、問題意識をもっているのだが、公の議論にはならない。

yukiさんのような立場の人々は、一般の人々にわかりやすく、その問題点をネットで情報発信をすべきだと思う。漢方薬に興味を持っている人はけっこういる。ドラッグストアでも、お客から漢方薬の質問を受けることは珍しくない。