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自分に合った市販薬を選びませんか?

新しい風邪薬「コルゲンコーワIB錠 TXα」は最強かもしれない

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コルゲンの風邪薬の効果と特徴は?

風邪薬「コルゲンコーワIB錠 TXα」が10月24日に発売した。風邪薬の中で効き目が強く、今までにない成分の組み合わせだ。その内容を見ていく。

hc.kowa.co.jp

 

従来品との成分の違いは?

「コルゲンコーワIB錠 TXα」に「コルゲンコーワIB錠 TXα」という従来品がある。今回「α」が名前に加わった。成分の変更は2点ある。

ひとまず、各成分(1日量)は下記のとおり。各成分の効果の表記は添付文書に沿った。

 「コルゲンコーワIB錠 TXα」

イブプロフェン 600mg 熱を下げ、のどの痛みを和らげる

トラネキサム酸 750mg  のどの痛みを和らげる

アンブロキソール塩酸塩 45mg たんをだしやすくする

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 3.5mg 鼻水などの鼻症状を抑える

ジヒドロコデインリン酸塩 24mg せきを鎮める

dl-メチルエフェドリン塩酸塩 60mg せきを鎮める

無水カフェイン 75mg 頭痛を鎮め、眠気を抑える

 

「コルゲンコーワIB錠 TX」

イブプロフェン 450mg 熱を下げ、のどの痛みを和らげる

トラネキサム酸 750mg のどの痛みを和らげる

グアイフェネシン 250mg たんを出やすくする

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 3.5mg 鼻水などの鼻症状を抑える

ジヒドロコデインリン酸塩 24mg せきを鎮める

dl-メチルエフェドリン塩酸塩 60mg せきを鎮める

無水カフェイン 75mg 頭痛を鎮め、眠気を抑える

 

変更点は、熱を下げ、のどの痛みを和らげる成分「イブプロフェン」が450㎎から600㎎に増量したことと、咳を鎮めるためにたんを出しやすくする成分をグアイフェネシンからアンブロキソールに変更したことだ。

 

イブプロフェンが医療用並みに増量

重要な変更点は、イブプロフェンの増量だろう。病院などでイブプロフェンが処方される場合は1日600㎎が基本で、急性上気道炎(のどの痛みのこと)に対するその鎮痛効果はロキソプロフェン(ロキソニン)と比較すると、ほぼ同じことを示すデータがある(※1)。

「コルゲンコーワIB錠 TXα」には、ロキソニンとほぼ同等の効果が期待されるうえに、喉の痛みに効くとされる「トラネキサム酸」も入っている。トラネキサム酸は、喉の痛みの薬として有名な「ペラック」のメインとなる成分だ。

単純に成分だけで判断するならば、コルゲンコーワIB錠 TXαは喉の痛みに対する市販薬の中で最上位のものといえる。

 

パブロンの3日天下、終了のお知らせ

コルゲンの登場で、商品価値が暴落するのは9月に発売した風邪薬「パブロンエース Pro」だ。「OTCかぜ薬として初めてイブプロフェンを1日量600mg配合」(※2)が特徴だった。しかし、この売り文句は、コルゲンというライバルによって、わずか1か月で消滅したことになる。しかもパブロンエースProには、イブプロフェン以外に喉の痛みに作用する成分は入っていない。風邪の時に喉の痛みの緩和を期待するなら、パブロンエースProよりもコルゲンコーワIB錠 TXαに軍配が上がる。

【指定第2類医薬品】パブロンエースPro錠 36錠

【指定第2類医薬品】パブロンエースPro錠 36錠

 

 

「コルゲンコーワ解熱鎮痛LXα」危うし!

コルゲンコーワIB錠 TXαは、自社の商品の存在価値すら危うくするかもしれない。発売元のコーワには「コルゲンコーワ鎮痛解熱LXα」(薬剤師でなければ販売できない第一類医薬品)という別の商品がある。こちらは、ロキソプロフェンとトラネキサム酸だけの成分で、風邪の時の喉の痛み・発熱に効くとしている。しかし、前述のとおり、ロキソプロフェン60㎎とイブプロフェン200㎎の効果はほぼ同じだ。だったらコルゲンコーワIB錠 TXαでいいんじゃない?と思う消費者もいるだろう。

もっとも、コルゲンコーワ鎮痛解熱LXαは他の咳止め薬と一緒に飲めるので、個人的には使い勝手に優れているとも言える。

【第1類医薬品】コルゲンコーワ鎮痛解熱LXα 12錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
 

 

drugstore.hatenablog.com

 

「ロキソニン」が手軽に買える日が近づいている・・・

 風邪薬は多種多様だ。店頭で購入する際は薬剤師か登録販売者に聞くことをお勧めする。

それにしても今年は新しい風邪薬の発売が続いている。特にイブプロフェン600㎎が当たり前のように使われるようになった事は、市販薬市場における"事件"である。

じつは、この成分は以前は薬剤師でなければ販売できない「第一類医薬品」に相当する成分だった。鎮痛薬の「ナロンメディカル」がその代表で、イブプロフェン1回200㎎、1日3回服用(つまり1日600㎎)する第一類医薬品だった。しかし去年の10月にルールが変わり(※3)、薬としての危険性はそれほど高くないという理由で薬剤師不在でも消費者がセルフで購入できるようになった。

今後もイブプロフェン600mgの薬は増えるだろう。そして、ロキソニンも薬剤師不在で購入できる日が近づいているように思う。

それがいいことなのか、わるいことなのか、まだわからないとして。

 

参考資料

※1http://www.pmda.go.jp/otc/2009/O200900004/430549000_22200APX00095000_S100_1.pdf#page=15

 ※2「パブロン」発売90周年 、「パブロンエースPro」「パブロンメディカル」新発売 | 大正製薬

 ※3厚労省資料 http://www.pmda.go.jp/files/000153961.pdf