「ヘパリン類似物質」の市販薬と上手く付き合う4つのポイント

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ドラッグストアでヒルドイドと同じ薬効成分ヘパリン類似物質を含み、しかも濃度の保湿薬を買うことができる。

ビューティーモデルも使ってるだと!?

皮膚科などでよく処方される乾燥肌向けの薬「ヒルドイド」。これを美容目的で病院で大量にゲットする人が増えて問題になっているらしい。そんな人いるん?半信半疑でググったら、いた。女性向けサイト「Oz mall」で某ビューティーモデルが美の秘訣として披露してるではないか(※1)。

目がくすんでるな・・・というときには、アイクリームの代わりに「ヒルドイドローション0.3%」を。目の周りが明るくなるのを実感できます。

まじですか。この記事、「美容の賢者から学ぶ、朝昼夜のきれい習慣」というタイトルで、世界の広さをしみじみ感じる。

市販薬の選び方と注意点

ヒルドイドと同じ薬効成分、同じ濃度の市販薬はたくさんある。上手く付き合うために、次の4つポイントを挙げたい。

①美容目的で病院でゲットしてはいけない

②市販薬の種類を理解する

③ネット検索する際にはコツがある

④副作用を理解する

 

ポイント①美容目的で医者におねだりしてはいけない

これね、いま、ちょっと社会問題になっています。そもそも美容目的という時点で、本来は処方してはいけない。ヒルドイドが濫用されると、本来ヒルドイドが必要な人にも処方されなくなるんじゃないかという心配の声があるのだ。つべこべいわずに、こちらを一読されたい。

oyurhythm.com

diamond.jp

ポイント②市販薬の種類を知っておこう

ヒルドイドとは製品名。その薬効成分はヘパリン類似物質という。ヘパリン類似物質を含む市販薬はたくさんある。いくつか紹介する。

まずは一番有名な「HPクリーム」「HPローション」。この商品はブランド力があるせいか比較的値段は高め。個人的にはクリームの方がローションよりも皮膚への刺激が少なく保湿性に優れていると思うので、クリームをおすすめしたい。使用感で選ぶならローション。

【第2類医薬品】HPクリーム 60g

【第2類医薬品】HPクリーム 60g

 
【第2類医薬品】HPローション 50mL

【第2類医薬品】HPローション 50mL

 

安さで選ぶなら「ピアソン」シリーズ

安さで選ぶなら「ピアソンHPクリーム」「ピアソンHPローション」だろう。アマゾンでは現在(2017年12月10日)、先述のHPクリームが60g入りで1571円なのに対して、ピアソンHPクリームは50g入りで1000円。安い!

【第2類医薬品】ピアソンHPクリーム 50g

【第2類医薬品】ピアソンHPクリーム 50g

 

 

ヘパリン類似物質にプラスアルファの薬たち

最近は、ヘパリン類似物質に他の成分を加えた商品も多い。

ヘパリン類似物質に炎症を抑えるグリチルリチン、皮膚組織を修復する機能があるとされるアラントインを加えたのが小林製薬の「さいきローション」。ご丁寧に「さいき乳液」という名の商品まで用意している。

もう完全に化粧品代わりの使用を意識しているとしか思えない。

「さいきクリーム」は、上記3つの成分に、さらにγ-オリザノールという成分が追加されているので、さいきシリーズの中では一番成分が充実している。

【第2類医薬品】さいきa ローション 30g

【第2類医薬品】さいきa ローション 30g

 
【第2類医薬品】さいきn 乳液 80g

【第2類医薬品】さいきn 乳液 80g

 

即効性のある成分を加えたタイプもある

ロート製薬からは「ヘパソフトプラス」がある。ヘパリン類似物質に、かゆみを抑える抗ヒスタミン成分のジフェンヒドラミン、熱感を与えてかゆみを抑えるクロタミトン、新陳代謝を促すパンテノールを加えている。

かゆみを抑えるなら、今回紹介するヘパリン類似物質関連商品の中で一番即効性がありそうだ。ただ、ヘパリン類似物質は、一定期間使うことで皮膚の状態を改善する薬。頻繁に使うならなるべく余計な成分は使いたくないという考えなら、HPクリームなどヘパリン類似物質だけの薬のほうがいいだろう。

また、体に合わない成分もあるかもしれない。クロタミトン、ジフェンヒドラミンは頻度は高くないものの接触皮膚炎を起こす成分(※)としてわりと知られている(他の成分でも起きる可能性はあるけど)。詳細はドラッグストアの店員に聞いてほしい。

【第2類医薬品】ヘパソフトプラス 50g

【第2類医薬品】ヘパソフトプラス 50g

 

ポイント③アマゾンでヘパリン類似物質を選ぶ時の注意点

アマゾンで「ヘパリン類似物質」と検索すると、いろいろな製品が表示される。注意してほしいのは、検索結果の中には「医薬品」と「医薬部外品」があることだ。たとえば、「ヘパソフト薬用顔ローション」は、ヘパリン類似物質を含むが医薬部外品である。医薬品じゃない。おそらく、ヘパリン類似物質の濃度が低いのだと思われる。

高い効果を期待するなら医薬品のヘパリン類似物質を(あまり効果の差はないかもしれないが・・・)。

医薬品と医薬部外品の違いを検索画面で一発で見分ける方法は、アマゾンレビューの星があるかどうかだ。販売者は医薬品の口コミを載せることが法律で禁止されているのでレビューがない。

ポイント④ヘパリン類似物質の副作用は100人に1人くらい?

最後は副作用について。繰り返しになるが、ヘパリン類似物質は元々美容目的で使用するものじゃない。たとえば、使用上の注意には、次のような但し書きがある。

■■してはいけないこと■■ (守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)

1.次の人は使用しないでください。 出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病など)の人

2.次の部位には使用しないでください。 (1)目や目の周囲、粘膜(例えば、口腔、鼻腔、膣等) (2)出血のある傷口(血が止まりにくくなることがあります)

ヒルドイドの副作用は100人に1人くらいの割合で、肌が赤くなるような症状がでるという情報がある(※4)。ただ、ヒルドイドは皮膚に疾患を持つ人たちに対して医療機関で大量に使用されていることを考えると、比較的健康な肌の人が市販薬として購入した場合は副作用の発現頻度はずっと低いと思われる。

総投与症例2471例中、23例(0.93%)に副作用が認められ、主なものは皮膚炎9件(0.36%)、そう痒8件(0.32%)、発赤5件(0.20%)、発疹4件(0.16%)、潮紅3件(0.12%)等であった。(効能追加時)

 

ヘパリン類似物質は化粧品よりも安全なのか、危険なのか?

蛇足ながら、化粧品との比較をしておきたい。医薬品であるヘパリン類似物質を美容目的で毎日使うことは安全性なのだろうか?医薬品だから、危険なのだろうか?

個人的な経験からいえば、医薬品よりも化粧品で皮膚トラブル(肌が赤くなったなど)が起きたとお客から相談されることのほうがずっと多い。化粧品は使う頻度が高いから、そうしたネガティブな報告が多いのは当然だ。ただ、化粧品のほうが医薬品と比べて肌に優しいとか副作用が少ないとか、そんなデータも見たことない。

医薬品にしろ、化粧品にしろ、長期間毎日使うのは注意を払った方がいいんじゃないかと思っている。それでも頻繁に使うなら、購入時に念のため専門家の助言はもらったほうがいいだろう。かかりつけの薬局の薬剤師、ドラッグストアでは薬剤師、登録販売者に相談してほしい。

 

参考情報

※1美容の賢者・モデル田中マヤさんの美肌のひみつ_みんなの夏のきれい習慣 - OZmall

※2ヒルドイドの添付文書