今週は睡眠時無呼吸症候群の検査の為に入院をしました。そこのことをツイートしたら、なんとスタンフォード睡眠医学センターの河合真医師がコメントをくれました。一言でいうと、日本の検査は米国と比べたら安いよということです。
アメリカに比べればタダ同然です。フルの終夜睡眠ポリグラフ検査で最低総額50万円かかります。それが保険でどの位カバーしてくれるかという恐ろしさです。3割負担なら泣きです。アメリカと比べるのは比べる相手がおかしいとも言えますが出費を納得するのに役立て頂ければ幸いです。
— 河合 真 (@EarlyQuarry) 2018年4月25日
河合さんは医師向けに「極論で語る睡眠医学」という書籍を出しているかたです。私は昨年購入していました。良書です。
今回、私は最初の診察・検査で1万円、さらに昨日の検査と入院で2万1000円(CTが5000円、入院検査が1万5000円。共に3割負担として)で、ここまでトータル3万円以上の医療費が発生しているのです。これは結構つらい。
と、ここで米国医療を知る河合さんから、ツッコミが入りました。まとめると、
・米国だと50万円くらいはかかる(仮に保険で3割負担だとしても15万円)
・河合さんの病院では検査の予約は4カ月待ち
米国と比較するのはアレかもしれないけれど、納得できる材料にどうぞとのことでした。
河合さんとのやり取りは無学な私にとって大変有意義でしたので、ここに再掲させていただきます。河合さん、まことにありがとうございます。
睡眠時無呼吸症候群の潜在的な患者は非常に多くいるとされており、また治療によって劇的な効果を上げることがあります。気になる方は是非、ドラッグストアの薬剤師に「睡眠外来ってどんなとこ?」と聞いてみてください。
以下、河合さんとのやりとりです。ご査収ください。
ぎゃー50万円!!(´゚д゚`)正直、今回の受診コストを考えると不眠の方に「睡眠外来どうぞ」とは気軽に言えないなと感じたのですが「米国は50万円ですから」といえば衝撃薄れるかもしれません(笑)。ありがとうございます。ちなみに簡易検査では不十分なのでしょうか? https://t.co/JhYZnVEEjh
— kuriedits (@kuriedits) 2018年4月26日
レベル3の簡易検査ですと呼吸と酸素飽和度を見ます。感度が低く特異度が高い検査です。すなわち、異常と出たら信じ、正常と出たら信じないで次のフルPSGをします。どれくらい疑わしいと思うかですね。
— 河合 真 (@EarlyQuarry) 2018年4月26日
日本ですとフルPSGが安いのでやってしまえばいいです。そうです。あれ、とっても安いのですよ。簡易をやるかどうか悩むだけ時間がもったいないです。
— 河合 真 (@EarlyQuarry) 2018年4月26日
ご教示ありがとうございます<(_ _)>金銭コストはあまり気にしなくていいのですねヾ(=^▽^=)ノ勤め人としては1泊するのがハードルでした。週末は予約がとりにくいので、平日に宿泊して翌朝早々そのまま出勤する患者もいると病院から聞きましたので、検査へのハードルが低くないと感じた次第です。
— kuriedits (@kuriedits) 2018年4月26日
当方、ドラッグストアに在籍しているのですが、店頭でアリナミンなどのビタミン薬や亜鉛サプリを購入する男性の方々の中にはけっこうSASがいるのではないかと疑っています。今回自分が入院・検査することで理解を深め、受診勧奨につなげることができればと考えております<(_ _)>
— kuriedits (@kuriedits) 2018年4月26日
全ては相対的なものです。予約が取りにくい?私の勤務先は次の睡眠検査が8月まではいりません。そうです。あなたはとってもラッキーな国におられるのです。
— 河合 真 (@EarlyQuarry) 2018年4月26日
あとエナジードリンク購入者は怪しいです。昔、コーヒーショップで睡眠クリニックの宣伝した事あります。
— 河合 真 (@EarlyQuarry) 2018年4月26日
なるほど(疑いリストに入れます)。「ブリーズライト」や「ネルネル(口とじテープ)」といった鼻呼吸を促す商材をお勧めすることはありますか?次から次へと質問攻めで申し訳ありません。せっかくの機会ですので後学の為にお聞かせいただけると幸いです。
— kuriedits (@kuriedits) 2018年4月26日
鼻呼吸を促進することは、悪くないのですが、根本の閉塞が咽頭周辺の上気道なので効果は限定的です。これで治ればCPAPなんぞいりません。
— 河合 真 (@EarlyQuarry) 2018年4月26日
ありがとうございます。参考にさせていただきます😊ご存知かも知れませんが、本邦では市販薬制度は成分の副作用リスクに応じて区分されており、第一類と要指導医薬品以外は薬剤師が関与することなく、消費者がセルフで購入できます。カフェイン薬も完全セルフです。(続
— kuriedits (@kuriedits) 2018年4月26日
しかし、カフェイン摂取者には睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるという文脈も考慮すべきであり、単に成分ではなく医療全体の文脈を考えて専門家の介入の是非を決めなくてはいけないと思います。この考え方は消費者側の関心の外にあります。リスク区分=効き目の強さ、と解釈されているのがその象徴です。
— kuriedits (@kuriedits) 2018年4月26日
カフェイン摂取の中にOSASもいるでしょうし、睡眠不足も一杯いるでしょうね。介入の仕方はなかなか難しいですね。そしてもし上手く受診してもらえることになっても受け入れる病院側も睡眠を総合的に評価できる睡眠医学専門医が育っていないのです。というわけでせっせと本を書いています。
— 河合 真 (@EarlyQuarry) 2018年4月26日