今週の市販薬情報です。
まず、ドライアイ症状向けの目薬「Vロートドライアイプレミアム」が2/27に発売します。ポビドンが使われているのが特徴ですが、その効果の程度は不明です。少し調べたところ、論文は2015年にポビドンとヒアルロン酸をウサギに用いてドライアイ改善を認めた一報がありました。新商品にヒアルロン酸は無配合(添加物にも使っていません)。下記の別報の通り粘性向上で薬理は説明できるが臨床効果は不明で研究途上の印象。その意味では面白いですね。
パッケージには「痛みを感じるようなドライアイ症状を治す」と書かれており、かなり思い切った表現であると同時に、はたしてそのような症状を持つ方がこれで満足できる効果を得られるのだろうか?とやや疑問でもあります。
https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/acsami.6b16425
その他のニュースとしては、パブロンSαがリニューアルしました。旧品とほとんど同じ名前ですが〈〉が付きます。〈〉がついた新商品は咳止め成分にデキストロメトルファン、〈〉のつかない旧品は咳止め成分にリン酸コデインを使っています。リニューアルの理由は今年から12歳未満の小児にコデインを使えなくなったからでしょう。
それにしてもややこしすぎませんかね?
パブロンシリーズでは、パブロン50という商品もあるのですが、こちらも混乱を招く薬の代表格でしょう。医師の平さんによると、旧品はパブロン50、いま流通しているのはパブロン50錠とパブロン50顆粒。成分もやや異なるようです。ドーピングでひっかかる可能性があるのでご注意ください。
【メーカーに問い合わせました】
— クスリ早見帖@市販薬成分チェック用 (@hayamichou) 2019年2月19日
(旧)パブロン50 → 製造終了
(現)パブロン50錠・パブロン50顆粒
下記の「製造終了商品サイト」の運用は最近からだそうで、それ以前の製造終了品は掲載されないため、「パブロン50」掲載されていないと。https://t.co/FkpeAsnbJT
すっきりしました!
パブロン50(旧品)はエフェドリンを含まなかったようですが、販売中のパブロン50錠・パブロン50顆粒に配合の半夏という生薬にエフェドリンが含まれているそうなので、その点には注意が必要です。
— クスリ早見帖@市販薬成分チェック用 (@hayamichou) 2019年2月19日
参照:「薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2018年版」のP26https://t.co/NM4eYnpZIm https://t.co/MfPYILSpXI
【2019/2/22市販薬情報】ドライアイ症状向けの目薬「Vロートドライアイプレミアム」が2/27に発売予定。ポビドン、 塩化Ca、硫酸Mgで構成。ポビドン配合は非常に珍しく、一部の目薬にのみ(スマイルコンタクト等)に高粘度の潤い成分として使用されているのみである(続)。https://t.co/frZmzEIjMh
— kuriedits (@kuriedits) 2019年2月22日
【2019/2/21市販薬情報】佐藤製薬がBSでセルフメディケーションの番組をやっているそうです。初めて知りました。市販薬メーカー提供のこうした番組はどのような内容か、気になります。https://t.co/KXkC5Q09Pm
— kuriedits (@kuriedits) 2019年2月21日
【2019/2/18市販薬情報】かぜ薬のパブロンに新商品。「パブロンSα<微粒>」と「パブロンSα<錠>」。旧品は「パブロンSα微粒」と「パブロンSα錠」で、市販薬名の混乱を招く典型例。変更点はコデイン→デキストロメトルファン。旧来品と同じ年齢層に使えるようにした。https://t.co/jf5G0VB8tS
— kuriedits (@kuriedits) 2019年2月18日