『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

セルベックスを超える市販薬【2020/5/18~5/22のニュース】

ちょっと大きなニュースがありました。病院用薬のセルベックスとほぼ同じ成分の「新セルベール®整胃プレミアム」が5月18日に発売しました。セルベックスはテプレノンという一つの成分でできた薬ですが、新セルベール整胃プレミアムは、セルベックスと同じ量のテプレノンを含むだけでなく、胃の働きを高める生薬や、脂肪の分解を促す消化酵素が追加配合されています。

新セルベール整胃プレミアムは、新セルベール整胃の後継品です。テプレノンの量が医療用並みになったのがプレミアムで、旧品は製造終了となっています。

お薬ですから、成分が多ければ良いというものではないのですけど、今回は副作用などもさほど心配しなくて良い成分で構成されているので、生薬や消化酵素が入っている分、あるイミ病院薬より優れた市販薬といえます。

病院では医師の指示で服用しますが、市販薬は自分の責任で飲むものです。ダラダラと飲み続けることはお勧めしません。また、処方されているセルベックスの代用品としては飲まないようにご注意ください(ここ大事)

 

さて、もう一つの大きなニュース。以前ブログでお伝えした経済産業省主導の消毒薬効果の検証ですが、その結果が22日に発表されました。こちらのリンクです。

直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上) アルキルグリコシド(0.1%以上) アルキルアミンオキシド(0.05%以上) 塩化ベンザルコニウム(0.05%以上) ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)は、新型コロナの消毒に使えるという結果でした。

個人的に興味深かったのは、消毒(不活化)と時間の関係です。これも今回公表されているのですけど、例えば塩化ベンザルコニウムは、市販の薬として手指消毒で使う0.05〜0.1%濃度において、20秒でかなりの消毒作用がされています。これは思った以上に効果があると言える気がします。

そのほかの成分についても一定濃度以上であれば20秒で消毒作用が確認できています。

今回の行政の発表では、手指・皮膚には使用しないでくださいと書かれています。これは皮膚への刺激などを考慮してのことでしょう。手指消毒に使う実績はありませんので、これは守っておいた方が無難だと思います。