『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

北米アリババ副社長Lee McCabeさんが語った「アリババと流通の未来」

中国にアリババというネット通販企業があります。このアリババのグループ企業が他の企業と一緒に、各家庭にある有効期限切れの医薬品を回収するキャンペーンを、3月13日から31日まで行ったそうです。中国国内では期限切れの薬が深刻な環境汚染の原因になっているのが理由です。うーん、おもしろいですね。日本のドラッグストアも、こうした社会問題への直接的なキャンペーンをしたらおもしろそうだなと思いました。

中国青年報調査センターが実施した調査によると、回答者の8割以上が家に薬を常備していると答えた。また、「中国の家庭の有効期限切れの薬品回収白書」によると、中国の家庭約78.6%が家に薬箱があり、うち30〜40%の薬品は有効期限が切れて3年以上になる。しかし、80%以上の家庭は定期的に薬箱を整理する習慣がなく、中国全土で年間約1万5000トンの有効期限切れの薬が発生している。17都市で有効期限切れの薬回収キャンペーン実施、クーポンと交換―中国|BIGLOBEニュース

日本ではネット通販といえばアマゾンですが、中国といえばアリババです。中国のEC市場はエグイです。いま、中国のECの売上は世界の約50%を占めているんですが、2021年には60%近くまで上がるとの予想があります。

Retail Ecommerce Sales in China, 2016-2021 (billions, % change and % of worldwide retail ecommerce sales) - eMarketer

その中国市場のトップ企業であるアリババは北米にも進出しています。現在、北米の副社長を務めるLee McCabeさんは、eBayやFacebookを経てアリババに移籍した方です。そのLeeさんが今年、「アリババと小売りの未来」と題して語った中国市場の特長がスケール感満載なので紹介します。Leeさんによると、

・モバイル決済が米国の11倍の7900億ドル

・激安のロジスティックスコスト:米国はLA⇔NY間約4000kmで23ドル、中国は北京⇔海口間約2700kmで1ドル

・ネット人口:米国総人口の2倍以上で、ヨーロッパ総人口に匹敵する約7億5000万人。それでもまだ中国総人口13.7億人の約半分にしか満たない

<「ダイヤモンド流通テクノロジー2018.3」 鈴木貴子氏によるレポートより引用>

だそうです。Leeさんの講演はユーチューブにアップされてましたので、ご興味がある方はご覧ください。開始6分くらいのところで語っています。

youtu.be

いやーヤバイですね。アマゾンもすごいですけど、アリババもあなどれません。アリババのサイト「タオバオ」のマーケットプレイスには、すでに日本のマツキヨなどのドラッグストアが出店しています。こちらをご覧ください。

drugstore.hatenablog.com