『家庭の薬学』

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同じブランドでも全然違う!ロートデジアイとデジアイコンタクト【2020/7/13~7/17のニュース】

目薬「ロートデジアイ」のコンタクト向けの新商品が7月13日に発売しました。今までのロートデジアイとは中身が大きく異なりますので取り上げておきたいと思います。

コンタクト用目薬と、そうでない目薬では、同じブランドでも全然違うんです。

まず、商品の成分はこちら。

ロートデジアイコンタクト

●硫酸亜鉛水和物 0.1%

●ビタミンB6 0.1%

●タウリン 1%

●ネオスチグミンメチル硫酸塩 0.001%

●酢酸d-α-トコフェロール 0.01%

●コンドロイチン硫酸エステルナトリウム 0.5%

ロートデジアイ

●フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(活性型ビタミンB2) 0.05%

●ネオスチグミンメチル硫酸塩 0.005%

●ナファゾリン塩酸塩 0.003%

●タウリン 1%

●L-アスパラギン酸カリウム 1%

●ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 0.1%

 

清涼感はデジアイコンタクトがレベル4、デジアイがレベル2なので、使用感はそれなりに違いそうです。デジアイコンタクトの液はたぶん無色で、デジアイは濃い黄色です。これはデジアイがビタミンB2を含むため。そして、このビタミンB2こそがデジアイの最大の特徴でした。角膜のエネルギー代謝を促す働きのあるビタミンB2は、光に対して分解されやすい不安定な成分らしいのです。ロートでは自社の技術で安定させ、高濃度のビタミンB2を配合させることに成功。それがロートデジアイでした。いや、メーカーの説明ではね(商品サイト参照)。

今回発売したデジアイコンタクトはビタミンB2が入っていません。その代わり、割といろいろな成分が使われています。中でも珍しい成分は硫酸亜鉛です。炎症を抑えるこの成分が入った薬は、なくはないのですが、けっこう少ないほうです。効くかどうかは知りませんけど、ちょっとした注意点としては、刺激があるので就寝前の点眼は避けた方が良さそうということ。これはサンチンクという医療用の目薬の説明からくるものです。よろしければ以前書いたこちらの記事をどうぞ↓ まあ、コンタクト用の目薬を寝る前にわざわざ使うこともないでしょうけど。

drugstore.hatenablog.com

いかがでしょうか。同じロートデジアイでも、コンタクト用とそうでないものでは全然ちがうことがおわかりいただけたかと思います。

最後に。ロートデジアイコンタクトは、ハードにもソフトにも使えますが、カラーコンタクトには使えません。ご注意を。