『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

新型コロナワクチン接種後の解熱鎮痛剤について厚労省が発表【2021/6/14~6/18のニュース】

今週のニュースです。

ここ数週間、新型コロナワクチン接種後の発熱などの副反応には、アセトアミノフェンがいいという話があり、周囲では毎日のように問い合わせがある状態だったのですが、今週に入りようやく厚労省が18日、正式に見解を出しました。アセトアミノフェンにこだわらなくていいという内容です。ロキソプロフェンやイブプロフェンなどエヌセイズと呼ばれる痛み止めでもよいとしています。

ワクチンを受けた後の発熱や痛みに対し、市販の解熱鎮痛薬を飲んでもよいですか。|新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省

もっとも、一言でロキソプロフェンやイブプロフェンといっても、色々な種類があります。例えばイブシリーズには、イブプロフェン1回150mgの製品と、1回200mgの製品があります。200mgは1日2回までとされています(デラックスもメルトも)。一方、同じ1回200mgでも、ナロンメディカルやリングルアイビーα200は、1日3回まで使えます。この場合、買うのであれば1回200mg、1日3回飲める薬がよいでしょう。

ロキソニンも、いくつか種類があり、眠気だ出やすいものと、そうでないものがあります。

また、複数の成分が配合されていると、万が一体に合わないということもありえなくはないですので、とにかく、普段使い慣れているもの、自分の体にあった安全性の高いもの、その上でなるべく効果が高いものを選ぶのがよいと思います。

このように、公的機関の情報だけでは、実際の商品選びが難しい場合があります。そのため、ドラッグストアでは薬剤師や登録販売者に聞くことをお勧めしています。

 

さて、今週のその他のニュースです。

痔の薬「ボラギノール」で有名な天藤製薬が、ロート製薬に買収されることになったそうです。痔の薬といえばナンバーワンブランドは、やはりボラギノール。黄色い箱のAと、緑の箱のMがあります。黄色はステロイド配合、緑はステロイド無配合です。

「ボラギノール」をグローバル薬に ロート製薬が買収: 日本経済新聞

 

第一三共ヘルスケアが「プロペト ピュアベール」30gを、8月24日に発売するとリリースを出しました。病院でも赤ちゃんのオムツかぶれなどに処方されるプロペトは、製造販売元は丸石製薬という会社でして、これと同一メーカー同一成分のものが市販薬「プロペトピュアベール」として購入できます。プロペトピュアベールは100gタイプを2019年に発売。今回はミニサイズの30gで外出先の持ち運びに便利です。以前は丸石製薬が独自に「プロペト ホーム」という市販薬を売っていたのですが、こちらは今はメーカー(丸石製薬)サイトから姿をしており、販売終了となったようです。プロペトホームをやめて、プロペトピュアベールに一本化されたようですね。

 

最後に、わたくしごとになりますが、今週17日に書籍を出版しました。「その病気、市販薬で治せます」という本です。このブログを6年半以上続けてきて、その集大成といえる一冊です。多くの方々に読んでいただけましたら嬉しいです。今までこのブログにお付き合いくださったみなさまに、心から感謝します。本日時点で、アマゾンの「薬・サプリメント」カテゴリーで2位、「新潮新書」カテゴリーで5位(上位は「スマホ脳」「ケーキの切れない非行少年たち」「ケーキの切れない非行少年たち2」の書籍と電子版)、「医学・薬学・看護学・歯科学」カテゴリーで7位となっております。