『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

目を疑うような目薬の目新しさ【2022/3/7~3/11のニュース】

今週の話題・・・ではないのですが、目薬のお話を少し・・・。

 世界初となる、抗ヒスタミン成分(ケトチフェン)を含んだコンタクトレンズが、米国FDAに承認されたと、アメリカのジョンソンエンドジョンソンが3月2日発表しました。プラセボレンズとの比較対象で有効性が認められたためだそうです。

実は抗ヒスタミンコンタクト、日本ではすでに発売されています。本邦では「ワンデーアキュビューセラビジョンアレルケア」の名前で昨年登場しました。ケトチフェンはレンズ装用直後から涙液層に拡散され、数時間にわたり放出されるそうです。すごいですね。将来はジクアスコンタクト(ムコスタは大変そう)など開発されるんじゃないでしょうか。

千寿製薬もシードと共同で、クロモグリク酸Naを8時間以上かけて放出するコンタクトレンズを開発中で、数年内の実用化を目指してます。同社はさらに今後は緑内障の治療などに使う製品を検討しているそうです。こうしたトレンドは、ウェアラブル技術の普及とも言えそうですね。いずれ、市販薬あるいは高度管理医療機器として登場する日も来る・・・?かもしれませんね。

 

もう1つ目薬ネタを。 2月から出荷されていたロートCキューブ目薬のリニューアル品が、(私の家の近くでは)市中に出回り始めました。驚いたのが、パッケージに「カラーコンタクト」がOKであることが明記されていました。目薬の中でカラコンOKを明示している製品は大変珍しいのです。よくあるのは「全てのコンタクト装着時に使えます」と書かれたもので、実際この製品もリニューアル前はそのように書かれていました。ただ、カラコンもOKとは書かず、ちょっとぼやかしていました。実際、知人の薬剤師がとあるメーカーに「コンタクトOKには、カラコンも含むのか?」と確認したところ、カラコンは推奨しないとの回答だったこともあります。

ちなみに新しくなったロートCキューブは、成分、添加物ともに、すこしだけ変更されています(有効成分ヒピロメロースが主成分から添加物になり、代わりに有効成分にタウリン追加。その他添加物も変更)。

パッケージの写真も掲載していおきます。ちょっと見にくいですが、下記のように記載されています。

リニューアル前 「ソフト」「ハード」「O2」「使い捨て」

リニューアル後 「裸眼」「ハード」「ソフト」「カラーコンタクト」

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