『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

40代コンタクトレンズ利用者向けの目薬がブーム?【2022/9/6~9/10のニュース】

40歳以上のコンタクト目薬戦線に異常ありです。ロート製薬からコンタクト装着中に使える「ロートゴールド40コンタクト」が9/13新発売すると発表されました。なんと、時ほぼ同じくして9/14、ライバルのライオンからはスマイル40ゴールドコンタクトが発売します。ロートとスマイルは目薬の大手ブランド。そこから同時に、中高年向けのコンタクト用目薬が登場です。

なんでも、ライオンのニュースリリースによると、40代のコンタクト利用者が増えているそうです。学生の頃からコンタクトを使っていた世代が大人になって、40代を迎えているということではないでしょうか。中高年コンタクトカテゴリーは、今後、ちょっとした市販薬のトレンドになるかもしれません。製品には、「40」とありますが、もちろん、40代未満が使っても問題はありません。が、あまりメリットはありません。コンタクトになると有効成分は減るという原則があります。実際、今回の新商品2つにも当てはまります。

年齢などによるつらい疲れ目の症状に。コンタクトレンズ装用中にも使える「ロートゴールド40コンタクト」シリーズ | ロート製薬: 商品情報サイト

ロートゴールド40コンタクトと、ロートゴールド40との違いは次の通りです。

●トコフェロールが0.05%→0.03%にダウン

●ビタミンB6が0.1%→0.05%にダウン

●アスパラギン酸が削除されて、コンドロイチン硫酸が追加

●クロルフェニラミンマレイン酸が0.03%→0.02%にダウン

ロート40シリーズの特徴は、血管収縮成分が配合されていないことで、今回のコンタクト用も同じです。

続いて、スマイル40ゴールドコンタクトと、スマイル40EXゴールドの違いは次の通りです。ただのスマイル40ゴールドというのは今はありませんでしたのでEXゴールドとの比較です。

●ビタミンAが33000→30000にダウン

●ビタミンB6が0.03から0.04にアップ

●タウリン、アスパラギン酸、ネオスチグミン、テトラヒドロゾリン、クロルフェニラミンが削除されて、コンドロイチン硫酸が追加

かなり差がありますね。スマイル40ゴールドコンタクトには、ピント調節機能成分(ネオスチグミン)が入っていないこともポイントです。40歳以上を対象にしているのであれば、配合していたほうがいいと思うのですが。その代わり、スマイルにはビタミンAが入っています。こちらは乾きなどに良いとされています。以上、ざっとですが、両者の比較でした。

 

その他のニュースです。6日にロシュの抗原検査キット(第一類医薬品)が発売されました。本日時点で、ドラッグストアのウェブサイトでも通販されています。

先週からアマゾンなどで流通したのは、関係者によると、実は医療用の体外診断用医薬品を特別に一類薬扱いにして前倒し販売されたたものでした。6日発売のロシュ製品からが一類薬の抗原検査キットの正式スタートとなります。いくつかのメーカーが一類薬としての検査キット発売が予定しています。興和は唾液式の抗原検査キット(第一類医薬品)の製造販売承認を9/5取得。現在流通する鼻ぬぐい式ではなく、唾液でできる日本初の市販薬(厚労省認可)の抗原検査キットで、店頭に並ぶのは9月中旬ごろを予定しています。