年の瀬にビッグニュースが飛び込んできました。タケプロン、パリエットなどの名前で病院で処方されてきた「PPI」と呼ばれる胃酸抑制薬が、市販薬になる見込みです。今週、厚労省の薬事審議会で了承されたと報じられました(https://nk.jiho.jp/article/195394)。
薬事審議会では次の5つの議題すべてに対して、了承との判断を下しました。
[審議事項](https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001341221.pdf)
議題1 マイフェミン、ミグリステンS
議題2 パリエットS及びパリエット10
議題3 オメプラールS及びサトプラール
議題4 タケプロンs
議題5 ロゼレムS
議題1は偏頭痛の薬、議題2〜4はPPIと呼ばれる胃潰瘍の薬、そして議題5は入眠薬です。
いずれも非常に需要の高い領域の治療薬なので、確実に多くの需要が見込まれます。にしても、まさか、よもや、という印象です。PPIは海外では市販薬として販売されています。海外では市販化されているのに、日本では病院へ行かなければ入手できない状況を、「スイッチ・ラグ」といいます。近年は、このスイッチ・ラグをキーワードに、議論が進められてきました。
スイッチ化のスキーム変更や、スイッチラグの焦点化で、ここまで時代が変わりました。偏頭痛薬の「トリプタン」や、ニキビ薬の「アダパレン」が市販化される日がきてもおかしくないかもしれません。そのとき、生活者は、何を考え、どんな方法で、セルフケアをおこなうのか。新しいライフスタイルの足音が、にわかに聞こえてきました。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/iryou/20200213/200213iryou01.pdf