家庭の薬学

自分に合った市販薬を選びませんか?

OD(過剰服用)?SD(相談)?【2025/4/21~4/25のニュース】

ここのところ、市販薬の過剰接種の報道がまた増えているような気がします。そのなかで個人的に気になったのはこちらのニュースです。

厚労省「ODするよりSD(相談)しよう」はなぜ“炎上”したのか 「市販薬の過剰摂取」に手を伸ばす若者たちに本当に必要な“支援”とは?(弁護士JPニュース) - Yahoo!ニュース

厚生労働省は3月、市販薬の過量服薬(オーバードーズ、OD)の問題を啓発しようと「ODするよりSDしよう」というキャッチフレーズを使った動画を政府広報のウェブサイトで公開した。SDは「相談」の意味だ。広告を見た人の反応 動画はJRの車内ビジョン広告でも流されていたが、この「ODするよりSDしよう」という言葉が、当事者や支援者らから「実態とかけ離れたメッセージ」「うまいこと言ったつもりなのか?」と“炎上”。動画が削除される事態となった。

炎上で動画削除・・・。これについて過剰服薬に詳しい精神科医の松本医師がこう語っています。

松本氏:動画では「ODは心と体を傷つける行為です。やめましょう」とあり、これを見た当事者たちからは「否定された気がした」という声が上がっていました。

ということです。松本医師の主張は昔から一貫しており、その主張も一定の納得感があります。とはいえ、以下の提案には、私はそうだとは素直に賛同できません。

政府広報は「ODするより」と言っていましたが、「ODしててもSDできるよ」にすべきだったと思います。

治療する上では、ODを許容することは重要なのでしょう。しかし、社会としてODを許容するわけにはいかないでしょう。「ODはやっても仕方ない」という空気を作ることなるのではとの懸念があるため、私は賛同できません。もちろん、厚労省の広告を支持するという意味ではありませんが。