家庭の薬学

自分に合った市販薬を選びませんか?

マダニにご注意【2025/6/9~6/13のニュース】

マダニを媒介して発症する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の報告が増えています。先日は、猫を治療した獣医師がSFTSで亡くなりました。お悔やみ申し上げます。

SFTSはダニに刺されてから6日~2週間程度で発症します。主な症状は発熱や嘔吐、致死率は10〜30%(※)。 SFTSウイルスを持つダニに刺された場合に発症します。保有率は季節や地域によって最大で数%ですから、それほどありふれた病気ではありません。

むしろ、マダニを媒介とした病気では、「日本紅斑熱」や「つつが虫病」のほうが毎年ずっと多く報告されています(※)。2022年の厚労省の日本紅斑熱が457件、SFTSは118件でした。前者は細菌が原因なので抗菌薬が第一選択薬として存在しますが、ウイルスが原因のSFTSは対症療法が基本とされています(※ただし一部の抗ウイルス薬は適応あり)

いずれにしろ、刺されないことが重要であり、これは市販薬で対処できます。

マダニの対策には「ディート」もしくは「イカリジン」という成分が有効です。大人であればなるべく濃度の高いものを選ぶのがよいでしょう。

それでもさされてしまった場合は、医師に診てもらうことを厚労省は推奨しています。

 

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000169522.htmlhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html