家庭の薬学

自分に合った市販薬を選びませんか?

2025年夏、参院選が始まる【2025/7/13~7/17のニュース】

明日は参議院選挙です。市販薬と選挙なんて関係ない?いえいえ、野党第三位である「日本維新の会」の選挙マニュフェストがこちらです(同党ウェブサイトより引用)。

私は日本維新の会の支持者ではないのですが、この党約を掲げたことは、素朴に「えらいな」と感じました。だって、これやったところで、嬉しい人ってあまりいないんです。病院経営する医師にとっても、薬局経営する薬剤師にとっても、患者にとっても、受診機会が減るのですから、デメリットこそ明らかですが、メリットは不透明なのです。雇われ社員であれば、あまり関係ないかもしれませんけどね。

じゃあ、保険外し政策は誰のメリットになるかといえば、保険料をたくさん納めている現役世代です。

「低価値医療」(Low-value care ; LVC)という言葉をご存知でしょうか。特定の状況において、まったくもしくはほとんど利益のない医療行為を表す言葉です。日本国内の「低価値医療」の実態を調査した論文が、先月発表されました。それによると、約10%の患者が、1年間で少なくとも1回は「低価値医療」を受けていることがわかりました。もっとも頻度の多い「低価値医療」は、上気道感染に対する去痰薬の処方でした。風邪に去痰薬を処方されて、「これ、正直効いている実感ないんだけどな」と思いながら飲んだ経験はありませんか?それはわざわざ、保険でカバーされるべきものでしょうか?

https://jamanetwork.com/journals/jama-health-forum/fullarticle/2834906

いまの医療制度にはムダというか、非効率だったり非合理な部分があります。それをゼロにはできませんが、目に見える範囲で、見直していきましょうというのが、日本維新の会の政策なのだと思います。

さて、どうなるか。