病院で処方される薬としてお馴染みの「シナール配合錠」が市販薬(「シナール配合錠C」)として4月8日に発売しました。価格は33日分で税込5005円。1日あたり150円です。もちろん、受診して処方してもらったほうが圧倒的に安いのですが、めんどくさいならこれでよいと感じるひともいるでしょう。
https://www.shionogi-hc.co.jp/content/dam/shc/jp/news/2026/04/20260408.pdf
ただ、市販薬としての「シナール配合錠C」は、やや使い勝手が悪いとわたしは思っています。市販薬では、シナールのほかに、「トランシーノホワイトCプレミアム」のような、ビタミンCとパントテン酸Ca、さらにLシステインなどがオールインワンされた製品があります。しかも同製品は1日2回服用ですむので、シナールの1日3回よりも便利です。1日2回と3回の差は、出勤が必要なワーカーにとってはかなり大きな差になるでしょう。おまけに価格も30日分で3500円ほど、1日あたり116円です。
シナールの成分的な優位性はパントテン酸が少し多めに配合されていることですが、これも僅かの差です(27mgVS 23mg)。ビタミンCで(とくにサプリ業界で)よく言われるのは”吸収効率の良さ”ですが、これは比較データはないので、今回は考えなくてよいと思います。
もうひとつ薬剤師的な目線でいうと「シナール配合錠C」の価値は、別なところにあります。美容目的のビタミン剤の処方問題です。トラネキサム酸やシナールなどが、肌をうつくしくする目的で処方されることがあります。問題はこれに公的保険が使われていることです。
過去には高級スキンケアとしてヒルドイドが問題になったこともありました。いずれも、公的本来の目的からは外れた処方です。
こうした流れのなかで、今年、市販薬と類似成分の医療用医薬品は、別途お金を徴収されることになりました。花粉症薬や鎮痛薬なども対象です。
富士経済は今週、今回の類似薬の制度見直しによって、2040年の市販薬市場に1900億円のプラスのインパクトがあるという予測を発表しています。