『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

2019/11/18~11/22までの市販薬情報です

今週の1つめ。「新エバユースB26」「NEWエバレッシュB26」(製造販売元:佐藤薬品工業)の一部製品に、有効成分のビオチン(ビタミンH)の含量が承認規格を下回っていることが確認されたため自主回収というリリースがありました。

2つめ。今年3月から4カ月間の「患者からの医薬品副作用報告」の症例数が83件だったことが厚労省により公表されました。要指導・一般用医薬品は5件。解熱鎮痛消炎剤、耳鼻科用剤の順に報告件数が多かったそうです。

今週は今週18-22はSelf Care Weekでした。英国NHSでは医療従事者向けにヘルスケア啓発のMOOC(e-learning)を用意したようです。「Can the Pharmacist help with your symptoms?」というポスター素材も。イギリスのドラッグストア(薬局)は日本よりも裁量権があります。ただ、日本もいずれこれに近づくでしょうね。学ぶところが多くあります。

薬剤師の鈴木伸悟さんが今ロンドンに行っているらしく、現地の市販薬の写真をあげていただいているのが面白いですね。イギリスでは市販のアセトアミノフェンが成人1日最大3000mgまで服用可能。イブプロフェンは1200mg/dまで。おまけにアセトアミノフェンは100円程度で激安。こうなると、日本製のロキソプロフェン180mg/dの出る幕はたぶんなくて、ロキソがドメな薬のままでいる理由の一つになっているのかもしれませんね。アセトアミノフェンが安い理由は調べましたが、特別な理由は見当たりませんでした。

ネット上で「パラセタモールってなんであんなに安いの?」という質問箱がありました。結局、流通コストの問題なのかもしれません。むしろ、日本で販売されているタイレノールの売価が高すぎるという見方もできるかもしれません。なにせ規格が300ですから。使い勝手がよくない→低需要→大量仕入れできず単価高い。だとしたら、売価はある意味、制度的な問題といえます。

それから、維新の会の議員さんが鋭い疑問をツイートで呈していました。第一類医薬品の安全確認は、その場の薬剤師である必要はなく、本部につないでそこの薬剤師が行えばよいではないかと。わたしもそう思います。