NHKの朝の番組「あさイチ」で市販薬の安全性の問題が取り上げらたそうです。医師の平さんや、薬剤師の村松さんが出演したそうですね。
市販頭痛薬、5~10日以上の服用はやめて! せき止め薬はなんと2日以上はダメ! 守らないと命にかかわる...: J-CAST テレビウォッチ【全文表示】
記事によると次の事例が紹介されたそうです。偏頭痛持ちの29歳の男性が、仕事が忙しく「最初は本当にひどい時にしか飲まなかったのが、効くやんって。市販薬頭痛なくなるやん、楽だし便利だしお医者さん行かんでいいしってなって、多い時は2日に1回とか、ひどい時は連日飲むこともやってました。周りに迷惑かけられないから、これ飲んで頑張るか、みたいな」と1ヶ月ほど飲み続けていたところ、ある日便が真っ黒に。病院に行こうと思ったらクラっと来てそのまま意識を失い病院へ。医師からは、鎮痛薬が胃腸に作用したことによる出血性十二指腸潰瘍と言われたそうです。
番組をブログで取り上げた医師もいらっしゃいました。
【NHK「あさイチ」】市販薬の長期連用問題の問題と疑問点|院長ブログ|五本木クリニック
こうしたツイートもありました。
#あさイチ に出演させていただく予定でしたが、オーバードーズによって心身共に崩壊し療養をすることになったため、出演をお断りさせて頂きました。
— 廃油ハック (@haiyuhack) 2020年12月22日
代わりに、私が取材を受けた内容とその後の経過について、ODによる薬物乱用と今後についてレポ漫画を描きました。
市販薬OD中毒レポ1/2 pic.twitter.com/ifP8pLVU7d
出演者さんのツイートを引用させていただきます。平さんの「バズーカ砲で蚊をたたく」が秀逸だったそうです(平さんはユーモアあって素敵な方なんですよ〜〜)。薬剤師の村松さんのツイートにも個人的に共感です。
NHKからの出演依頼は私にとって光栄でありつつ大きな決断でした。
— ムラマツコ@市販薬🍬医登販講師 (@saori_tmaquilla) 2020年12月23日
でも当日の出演者や取材VTRを確認したところ医師の皆さんが全力で協力されていることを知り…
逆に言えば自分が出演することで結果として薬の特集にも関わらず薬剤師不在という最悪な事態を避けられて良かったなと思いました。
あさイチの影響大きいです。小学校の同級生から連絡きたり、医療現場向けの市販薬データ集「クスリ早見帖」無償提供の登録が増えたり。
— クスリ早見帖@市販薬の成分確認のための診療支援ツールです (@hayamichou) 2020年12月24日
クスリ早見帖の年内の発送は昨日でした。次の発送は来月下旬です。無償提供のための財源はクラウドファンディングや自治体等からの助成金です。
詳しくは↓ https://t.co/90WanaJvqI
ちょっとコメントすると思います
— 岸田直樹【心を一つに:総合内科・感染症専門医/人口学感染症疫学】MD,MPH, 三児の父,キッシー (@kiccy7777) 2020年12月22日
感染症医 ではなく
総合診療医 として
【今こそ気をつけたい!身近な薬とのつきあい方|NHKあさイチ 「コロナ禍で病院に行きにくい・・・」という方も多いのでは?そんなときに頼りになるのが市販薬。でも使い方を誤ると思わぬ体調不良…】
https://t.co/QkBnRx1uj2
市販薬の乱用問題といえば、以前、漫画家の油沼さんの市販薬漫画を監修協力させていただきました。あさイチの番組を受けて油沼さんがSNSで再アップしたところそこそこ読まれたようで、ドラビズという薬剤師向けネットニュースサイトでも紹介していただきました。
乱用は本当に難しい問題でして・・・話し出すと長くなるので、いつか。
やや話は外れますが、海外では22日に米司法省が大手ウォルマートを相手取り、医療用麻薬「オピオイド」を含む処方鎮痛剤の販売を巡り民事訴訟を起こしました。記事から引きます。
司法省はウォルマートがドラッグストアとして「門番」の義務を真剣に果たさなかったと主張。5000カ所の店舗内ドラッグストアを中毒性の高い鎮痛剤の販売網にする取り組みが2013年6月に既に始まっていたと指摘した。
さらに、薬剤師としては次の視点が気になります。
司法省はまた、ウォルマートの管理職が薬剤師に圧力をかけ、大量の処方箋を「可能な限り速く」処理するよう要求し、不正なものと分かった処方箋に対して調合を拒否する権利を奪ったとした。
記事によると、オピオイド中毒を巡っては、製薬会社や薬局チェーンなどに対して州当局や地方自治体が3000以上の訴訟を起こしているそうです。
米司法省、ウォルマート提訴 オピオイド危機を助長 | ロイター
さて年の瀬の新商品情報。今週は大正製薬が自社のネットサイトだけの漢方薬を発売しました。 「本草八味地黄丸料エキス錠-H」「本草ヨクイニン錠S」「テイシ防風通聖散」の3種類です。
ニュースリリースによると、「当社オンラインショップ「大正製薬ダイレクト」では、これまでの食品や化粧品の品揃えにとどまらず、ECの医薬品市場おいて高いシェアを持つ、漢方・生薬製剤の分野も強化してまいります」とのこと。
中高年の方々のお悩みに対応する漢方・生薬製剤「本草八味地黄丸料エキス錠-H」「本草ヨクイニン錠S」「テイシ防風通聖散」新発売|大正製薬
今年はもう一度だけブログ更新します。
ではでは。