『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

飲むVロート、ミルクジェルタイプのヘパリン類似物質等の発売発表【2022/1/17~1/21のニュース】

今週の市販薬ニュース。新商品の発表がいくつかありました。

1つ目は、眼精疲労に飲む薬「Vロートプレミアム アイ内服錠」が1/23発売。有効成分はシアノコバラミンなど7種類を基準内最大量配合・・・とはありますが、ナボリンとアリナミンEXゴールドに配合されている葉酸がなかったりと、類似品と比較して成分は一長一短です。Vロートプレミアムは高額目薬ながらも一定の支持層がありますから、そこにさらに提案、という意味ではわかりやすい商品です。ただ、薬学的な優劣では、他製品と比較すると、非常にわかりにくいですね。要するに、「新商品よりも安い既存の商品があるのなら、そちらでもいいのでは?」という意見もあるだろうということです。

Vロートプレミアム アイ内服錠 | ロート製薬: 商品情報サイト

2つ目。市販薬として国内初のヘパリン類似物質とビタミンEを配合したミルクジェル「フェルゼアプレミアム HPミルクジェル」が3/9発売。ちょっとわかりにくいですが、「ミルクジェル」というタイプが、国内初となります。ビタミンEとヘパリン類似物質の配合は、すでに複数の商品が存在しますので。市販薬では「ジェルタイプ」と書かれた塗り薬が、時々あるのですが、これは「ベタつきにくい」という特徴があります。さらっとしてますので、使用感を重視したい人には良いかもしれません。

日本初、ヘパリン類似物質・ビタミンE配合OTC医薬品ミルクジェル これ一本で浸透・保護して保湿する乾燥肌治療薬 『フェルゼアプレミアム HPミルクジェル』新発売|ニュースリリース | ライオン株式会社

 

ところで、ここ1〜2週間は、制度関係のニュースが活発だったように思います。

14日は、ザイザルのスイッチ化の検討がありました。

【スイッチ検討会議】「ザイザル」のスイッチ、皮膚疾患の効能表現で意見多数/医会・医学会「皮膚炎の効能効果は不可」/JACDS平野氏「掻いてしまうことの問題を防ぐことも重要」

何より、スイッチ化の新スキームがスタートしたことが大きいでしょう。今後に注目です。

【スイッチ検討会議】“令和4年スキーム”始動/「少数意見も併記」へ

21日、ドラッグストア協会から、検査についての発言があったようです。

【ドラッグストア協会】「ワクチン・検査パッケージ」、店舗販売業でも許可を/内閣府に要望

先週のブログでも紹介した通り、ウエルシアを筆頭に、ドラッグストアでもPCR検査が行われています。ただ、いろいろ課題も見え始めてきています。

19日、日本薬剤師会が、市販薬のリスク区分のあり方の見直しを提言したそうです。課題であると認識し、どこまで踏み込んで解決できるか。こちらも今後の展開が気になるところです。

【薬剤師会】「当面の課題」8項目を整理/OTC薬リスク区分のあり方見直しを提言/「自動的にネット販売が可能となる現行の仕組み見直しを」

最後に。ウエルシアがドラッグストアのコクミンを買収しました。さて、どうなるでしょうか。