今週はこれといったニュースがありませんでした。ただ、時事問題では大きな出来事がありました。こちら。
【ドラッグストア協会】OTC第1類医薬品の医薬品登録販売者による販売要望/自民党「予算・税制等に関する政策懇談会」で
チェーンドラッグストア協会が自民党に対して政策要望をしたというニュースです。要望の1つに「国民の安心で円滑な医薬品購入アクセス整備の観点から、OTC第1類医薬品の医薬品登録販売者による販売」があったことが報じられました。
これだけではなんとも言えませんが、非常にインパクトがあります。こういう主張が小売企業側から表れたのは、当然と言えば当然ですが、しかし、実際の個々の登録販売者の能力の差を考えると、ペーパー登録販売者も多々いる現実の前では危うい要望だなと感じます。
もっとも、このニュースに対する感想を正直に申し上げるならば、いずれはなんらかの形で、このような要望が通るのではないかという気がしています。医薬品の健康リスクを社会がどの程度許容するかという問題なので、正解のようなものはありません。極端な話、「登録販売者をしっかり育てて、第一類医薬品を売れるようにすればいいじゃない」という主張は、私たちの社会では、それほど無理筋ではありませんよね。
私としては、登録販売者の方々が、第一類医薬品を薬剤師並みの能力で販売できるのであれば、販売資格を与えても構わないと考えています。ただし、「薬剤師並みの能力」をどう定義づけるか、については、かなり具体的な議論が必要だと思います。