『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

アスリートも飲める薬「正露丸クイックC」とドーピング対策製品【2023/7/3~7/7のニュース】

実力派アスリートがドーピングで失格になる。そんなニュースが時々流れてきます。日本ではそのほとんどが、選手が意図しない摂取による、”うっかりドーピング”ではないでしょうか。ドーピングの原因となる薬物は風邪薬からサプリメントまで、日常生活に潜んでいます。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5ec79955c5b64eb43ae172ff

そこで、アスリートも安全に飲める製品というものが増えています。

そんな中で、『正露丸クイックC』が7/3にリニューアル発売しました。パッケージが変更されて、国際的なアンチ・ドーピング認証「インフォームド スポーツ」のマークがわかりやすく印字されました。アスリートも服用可能であることが一目でわかります。同製品は2020年に市販薬として日本で初めてこの承認を取得しています。

https://www.seirogan.co.jp/info-corporate/20230704/

インフォームドスポーツは、イギリスのLGC社がおこなっている、第三者機関による認証です。世界ドーピング禁止機構(WADA)の定める禁止表国際基準に基づき製品を分析して、アスリートが安心して口にできる”お墨付き”を与えるサービスです。

同社の認証サービスには、これとよく似た「インフォームドチョイス」という認証もあります。こちらは、日本ではリポビタンDや、キューピーコーワのドリンク(指定医薬部外品)などが認証取得しています。

https://hc.kowa.co.jp/qpkowa/product/alphadrink/informed_choice/

インフォームドスポーツと、インフォームドチョイスのちがいは、承認後の製品分析の頻度です。前者は全てのロットを分析するのに対して、後者は毎月1回の無作為サンプルを抽出して分析します。よって、インフォームドスポーツのほうが、より安心して使用することができます。

https://sndj-web.jp/anti-doping/chapter3/informed-sport.php

ドーピング防止の視点では、生薬系の薬は基本NGですが、このような第三者認証があると、販売する側もわかりやすくて助かります。ドーピング防止の専門家であるスポーツファーマシストから見ると、どうなのでしょうか?ご意見を聞きたいところです。

ドーピングガーディアン活動をしているスポーツファーマシストの清水さんから、Twitterでコメントをいただきました。とても面白かったのでご紹介します。