『家庭の薬学』

自分に合った市販薬を選びませんか?

風邪薬ブランド、ややこしすぎる問題【2023/8/28~9/1のニュース】

ロキソニンと同じ鎮痛成分を配合した風邪薬「コルゲンコーワ LX 錠」を8/22付で製造承認取得したと、製薬メーカーの興和が今週のニュースリリースで発表しました。発売日は未定です。

どこか見覚えのある新商品の名前です。そう、すでにこれとは別に「コルゲンコーワ鎮痛解熱LXα」(ロキソプロフェン+トラネキサム酸)という製品があるのです。とても似た名前なのでご注意ください。

https://www.kowa.co.jp/news/2023/press20230828.html

市販薬は、同じブランドでも、中身の成分が大きく異なることがあります。

「コルゲンの風邪薬を買ってきてほしいと家族から頼まれた」

「コルゲンの風邪薬を飲んでいる。同じのが欲しい」

そんな質問は、店員を少しだけ困惑させるかもしれません。コルゲンと言っても、たくさんの商品があります。みんなの大好き漫画に例えるなら、「(漫画の)ジョジョが読みたい」と言って、相手を当惑させるようなものです。ジョジョ?一体、どのジョジョ?と。

いちおう説明しておくと、累計1億万部のカルト的人気を誇る「ジョジョ」とは、漫画家・荒木飛呂彦先生の作品「ジョジョの奇妙な冒険」のことです。ジョジョはシリーズ形式の作品で、この漫画は、主人公の異なる6つのパートと、パラレルワールド的な続編の3つパートで構成されています。ジョジョには9つのパートが存在し、単行本にすると132巻にものぼり、さらに今年からパート9が始まり、そして先日その第1巻が発売したばかりです。

長期連載、しかも主人公が次々と変わっていく。そんなジョジョという作品の特性から、ファンのキャリア(読書経歴)も自然と幅広くなります。令和に入ってからのジョジョ作品は読んでいても、昭和61年に始まったパート1は読んでいない人もいます。私のように、あまりに長い連載のために途中で挫折してしまいパート「1」〜「5」「7」はしっかり読んだけど、「6」と「8」は流し読みしかしてないので、今は「6」「8」をちゃんと読み直したい!なんて人もいます。「ジョジョが読みたい」では、あまりに情報不足です。

一応説明を、と言いながら、市販薬よりジョジョを長く語ってしまいました。ジョジョを語るように、市販薬ブランドも語りたいですね。細かく語りたいね。というお話でした。最新刊はこちらです。

 

そのほかのニュースです。今週は、大正製薬の子供用かぜ薬「パブロンキッズかぜシリーズ」が“しまじろう”を採用したパッケージにリニューアルしたことが発表されました。以前のイラストは、茶色の犬のようなキャラクターでした。先週に続いてどんどん変えてますね。

https://www.taisho.co.jp/company/news/2023/20230829001379.html