「あったらいいな」がスローガンの小林製薬のサプリメントから、あったらいけない物質が出たようです。
小林製薬は今週２２日、自社製品の「紅麹コレステヘルプ」などで、意図しない成分が含まれている可能性があることを発表しました。報道によると、このサプリの副作用が原因と疑われる腎臓障害により複数の入院者がでているようです。プレスリリースから引きます。
https://www.kobayashi.co.jp/info/20240322/
小林製薬株式会社（本社：大阪市、社長：小林章浩）が販売しております機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取された方において、腎疾患等が発生したとの報告を受けました。 これを受け、本製品及びそれに使用している紅麹原料（自社製造）の成分分析を行った結果、一部の紅麹原料に当社の意図しない成分が含まれている可能性が判明しました。
サプリメントと腎臓障害との因果関係は明らかではないようですが、今年１月中旬から患者を診察した医師からの報告が相次いだという報道を見る限り、高い確率で品質に問題があったと考えられます。小林製薬のような有名なメーカーのサプリメントが、これほど大きな健康被害によって自主回収されることはそうそうありません。
もっとも、厳格な品質管理を求められている医薬品でさえ、こうした異物混入事件は起きます。近年は医療用の水虫薬に、睡眠薬の成分が混じっていたことで１００件以上の健康被害、死者が出るという事件がありました。製造元だった小林化工という会社は、医薬品の製造業を２０２３年に廃業しています。
小林化工のケースでは、品質管理の不備で健康被害が起きただけではなく、その後の調査で杜撰な管理実態が明るみになりました。
小林製薬はどうなるでしょう。医薬品だろうと、サプリメントだろうと、どんなに厳格な品質管理が求められていても、現場で運用するのは「人」です。しかし、「人」の部分は、わたしたち消費者には見えません。信じるしかありません。信じたとしても、最後は自分の身は自分で守るしかないのでしょう。
私がXでフォローしている松田公太氏（タリーズコーヒージャパン創業者、元参院議員）が「やばい。2年以上、毎日飲み続けている。 昨日も3錠飲んだ」と呟いており、２０２１年発売以降の累計販売個数が１１０万個近いこの商品の衝撃はかなり大きい印象です。
サプリメントは継続服用している人がたくさんいます。継続して服用するということは、それだけ、今回のようなリスクに当たる可能性が高くなります。
みなさんは今飲んでいるサプリに満足していますか？
気休め程度なら、漫然と継続することはお勧めしません。
